直行・無料は必須なのか!?
ノンストップ運行がシャトルバスの性質を決定づける漠然とした要素であるのは前述の通りだ。目的地は限定しなくて良いと分かったが、シャトルバスの直行率は100%なのだろうか。
先の50件を例にすると、直行42%・経由あり58%という結果が出た。なんと途中の停留所に立ち寄るバスのほうが若干多いほどだった。
一方でシャトルバス=無料の図式が成り立つか否かであるが、計算して出てきた数字が有料42%・無料58%。こちらも直行/経由ありの割合と似たようなものだ。
運賃に関しては棲み分けが割とハッキリしていて、ホテルやショッピングモールなど、着いた先で商品やサービスを購入してもらうために、目的地の施設が自社で運行している送迎特化型のシャトルバスは無料が殆どだ。
観光名所へ行く自治体運行のシャトルバスや空港発着シャトルバスのような、バスの運行事業者が目的地で収益を上げているわけではない、移動手段としての路線に関しては有料が多数派になる。
運行頻度こそシャトルバスの“核”といえる?
何しろシャトルなのだし、利便性が高くなければ存在意義が薄れてしまう。運行本数こそ多くなければシャトルバスと呼べないのだろうか?
先の50件を見てみると、6分おき、30分おき、1時間おき、1日5本などなど、バスによって開きがあるものの、どこも複数の便が設定されている。
ところが、栃木県の駅と動物園を、朝夕の1往復だけ運行する便が見つかった。予約制であるが、ちゃんと「シャトルバス」の記載がある。そうなると本数も関係なくなる。
辞書を引くと、シャトルバスを「ホテルと空港などの近距離を往復するバス」のように解説している。確かにそのイメージがしっくり来る。
ただし、前述のデータを整理すると、法律上の規定なし、目的地を特定せず、経由OK、有償無償任意(営業運転の免許を持っているかにもよる)、1日1往復可、距離まちまち……もう何でもアリだ。
既成事実を踏まえるなら、運行事業者がシャトルバスと銘打てばそれはシャトルバスになる!? ということのようだ。
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