バスのエンジンが後ろに搭載されるようになって長い年月が経つ。ではエンジンから繋がっている排気管の出口はどこにあるのだろうか。
文・写真:中山修一
■大型車なら後ろがキホン?
エンジンで動く殆どの自動車には排気管が付いている。排気管と言っても様々な装置で構成されているが、その末端にあたる、排気ガスが外に出ていく穴の部分が今回のトピックだ。
昔は必ず車両の後ろ側に出口を作るよう法律で決まっていた。その流れを組んでいるためか、とりわけ大型車の場合は今も後ろがキホンとなっている。
■左か右か真ん中か
では、車両を後ろから見た場合、排気管の出口はどの位置に来るのだろう。左なのか右なのか、それとも真ん中なのか、メーカー問わず法則性があるか興味を引くところだ。
そこで、バス車両のジャンルを中型・大型路線車に絞った上で、ここ30年くらいの車両をランダムに選び、排気管の出口の位置を確認してみた。
年式 車種 排気管の位置(Lが左でRは右)
【1990年代】
1993 日野ブルーリボン:R
1996 日野ブルーリボン:R
1997 いすゞキュービック:R
1997 日産ディーゼルスペースランナー:R
1998 三菱ふそうエアロスター:R
1998 いすゞキュービック:R
【2000年代前半】
2000 いすゞキュービック改:R
2000 日野レインボーRJ:R
2001 三菱ふそうエアロスター:R
2001 日野ブルーリボンシティ:R
2003 日野レインボーHR:R
2003 いすゞエルガミオ:L
2003 日産ディーゼルスペースランナーJP:R
2004 いすゞエルガ:R
2005 三菱ふそうエアロスター:R
2005 三菱ふそうエアロミディ:R
2005 いすゞエルガミオ:L
2005 いすゞエルガ:R
2005 三菱ふそうエアロスター:R
【2000年代後半】
2006 日野レインボー:L
2007 日産ディーゼルスペースランナー:L
2007 三菱ふそうエアロスター:R
2007 三菱ふそうエアロスター:R
2007 三菱ふそうエアロスターS:L
2008 日産ディーゼルスペースランナーRM:R
2008 日野レインボーII:L
2009 日産ディーゼルスペースランナー:L
【2010年代】
2010 いすゞエルガ:L
2011 三菱ふそうエアロスター:R
2012 日野ブルーリボンシティハイブリッド:R
2015 いすゞエルガミオ:L
2016 日野レインボー:L
2016 いすゞエルガミオ:L
2017 いすゞエルガ:L
2019 日野ブルーリボン:L
2019 日野ブルーリボン:L
【2020年代】
2021 三菱ふそうエアロスター:L
2021 いすゞエルガ:L
1990年代は右出しが基本。2000年代前半から左出しの車両が増え始め、後半は左右入り混じる百花繚乱な時期のように見える。
2010年代に入ると、一部メーカーで車体の共通設計化が進んだのもあって左が多くなり、2020年代には左右の関係が逆転して、左出しが基本に変わっている。
適当に車種を選んだ割には、年代が経つにつれてRからLへ、キレイなグラデーションを描くような結果になった。
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