■国が手助けしてしまった!
支払い方法を限定したバスを安易に認めてしまった国にも問題がないと言えない。苦しい経営をしているバス事業者の懇願を追認した形で、あたかも手を差し伸べたようにも見える。
しかし、よく考えてみれば日本銀行券(現金)を持った乗客が日本銀行券で運賃を支払えないという、自らの正当な通貨の通用を否定するようなことを認めてしまってよいのだろうか。仮にも公共交通機関と呼んでいるのにである。
後押しするのはそこではない気がしないわけではないが、決まってしまったものはその通りになるので、少なくとも熊本の乗客の方は混乱と不便が待ち構えていることだけは確かだ。
あらゆる立場の人たちが少しだけ我慢して結果的に「妥協の産物」として公共が成り立っている。その根本を忘れて時勢に流されて一方向に進んでしまうのは、決して発展的な不便ではないと考えるのだが国民的な議論が必要だろう。
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