連日猛暑といわれたが、ようやく過ごしやすい季節になってきた。全国で開催されるイベントのお出かけにも最適な季節だ。アクセスは重要で気になる。最近は公共交通機関の利用を促しているほか、パークアンドライドという形もある。今回はいつもの波動輸送で定評のある三重交通によるシャトルバスでイベントに行ってみた。
文/写真:東出真
編集:古川智規(バスマガジン編集部)
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■伊勢まつりに出動!
三重県伊勢市で10月11日と12日に開催された伊勢まつりを見るため自動車でやってきた。伊勢まつりは秋に行われる恒例の行事で、JR伊勢市駅前から西におよそ1kmに渡る区間に多くの露店や展示などが行われる祭りである。路上では伊勢音頭・マーチングなどのパレードや、よさこいなどの踊り、音楽演奏などのほか手筒花火の披露も行われた。
筆者が訪れた日は朝からあいにくの空模様だったが、多くの来場者があった。係員の誘導で河川敷に車を停めると、会場までは無料シャトルバスに乗車する。乗り場には2台バスが配車され、乗客を待たせないようにある程度乗車したら順次出発するという流れのようだ。
車内の座席が埋まったところでバスは出発した。ここから伊勢まつりの会場までは5分ほどなので、あっという間に到着する。しばらく堤防上の道路を走行したあと、県道に入ると宮川にかかる度会橋を走行していく。
■乗車時間は5分足らず?
伊勢まつりの会場として規制されている交差点を右折するとバスは停車した。ここがシャトルバスの降車場のようだ。降りると伊勢市内を走行するコミュニティバス「おかげバス」のバス停が設置されていて、この停留所付近を使用して乗降しているようだった。バス停の名称は「今社南」である。
すぐ前には今社(いまのやしろ)があり、停留所名の由来になっている。今社は外宮(伊勢神宮)摂社の清野井庭神社の跡地とも言われる場所で、鹿屋根姫命(かやぬひめのみこと)を主祭神とし、五穀豊穣をつかさどる神である。
ちなみに「今」は、宮川分流の清川に面した地名「井庭(いば)」または流水をたくわえる「井場(いば)」に発した名と言われている。夜店で賑わう伊勢高柳商店街の通りに面しており、毎年2月の御頭神事にはこの神苑でドンド火を焚いている。祭りの賑わいと隔てて境内は静寂に包まれていたが、機会があれば参拝してみてはどうだろうか。
■BYDのJ6が展示!
県道の広い道路まで歩いてくるとさまざまな車の展示しているエリアが広がる。ここからJR伊勢市駅までが伊勢まつりの会場だ。道路の両側にはテントが並び、さまざまな展示や即売、飲食の販売が行われている。道路上ではパレードや踊りの行列が行き来するスペースとなっていて、その各所でパフォーマンスが披露される。
その先へ歩くとバスが展示されていた。ここは「のりものふれあい広場」というブースで、バスの他にパトカーの展示もあった。ブースは伊勢地域公共交通会議・伊勢市交通安全都市推進協議会によるもので、今回はポケモン電気バスが展示されていた。
車種はBYDのJ6で、2023年の春からこの伊勢市で運行が始まった。現在はこの黄色と青のカラーリング、そして青に緑のカラーリングの2台の電気バスが主に「おかげバス」の各路線を走行している。車体には三重県の応援ポケモンであるミジュマルのイラストがたくさん描かれており、街中でも目立つデザインになっている。
車内にもミジュマルのかわいいイラストが天井にも貼られており、かわいいアクセントになっている。まだまだ雨の降り続く中であったが、周りには多くの来場者がバスに乗り、また記念撮影をしていた。バスの横では制服が用意され、それを着ての記念撮影も可能となっていた。
ブースではクイズラリーやおかげバスの利用相談コーナー、市主催のバスポスターコンクールの入賞作品の展示が行われ、午後には入賞した子どもたちの表彰式も開催された。











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