■御神輿
伊勢まつりの会場を歩くと大きな御輿を見つけた。これは神宮初穂奉納御輿で、朝に外宮近くにある月夜見宮を出発し、この伊勢まつりの会場を練り歩いた後に外宮へと向かうものである。これは神宮に初穂の奉納を行う団体「伊勢祭遊騎」が行っているもので、今年収穫した初穂を外宮まで届ける。
ちなみに神社に納める金銭を初穂料と呼ぶが、本来は神様にその年にはじめて収穫された稲穂を奉納する、その稲穂を初穂といった。しかしそれが出来るのは農家に限られ、近代になり農業従事者でない者が神社に奉納することが難しくなってくると、これを金銭に代えて神前に納めるようになったので、初穂料という呼び方になった。よって収穫された最初の稲穂を奉納するのは本来の形の初穂であると言える。
雨に濡れるといけないので、ビニールを被った形ではあったが激しい動きと威勢のよい掛け声を聞くことができた。その向かいにはもう1つの神輿を見ることができた。こちらも雨対策のため中がやや見難くなっているが、宮後ねぶた神輿というものである。
伊勢市の中心部にある宮後町の住民が組織する団体「宮後祭心会」が行っている。きっかけは前々回の第61回式年遷宮の際に青森からねぶた師を呼び、お木曳行事ののぼせ車にねぶたの飾りを施し運行したのが始まりで、それ以来「宮後祭心会」が中心となりねぶたを制作し、伊勢まつりで披露してきたそうだ。
■休止バス手による迂回運行も!
もう少し歩いていくと左側に線路が見えてきた。JR参宮線と近鉄山田線で、この先が伊勢市駅である。伊勢まつりのエリアはここまでとなるので、以降は歩道を歩かなければならない。一部のバス停がまつりによる休止の対象になっているので、当該案内が取り付けられていた。
同地では臨時バス停の設置とバスがUターンするスペースが設けられていた。見ると「横浜・東京・埼玉方面」「カッコーパルック」と書かれていたが、普段は関東に向かう夜行バス「高速鳥羽東京大宮線」と観光バスの集合場所である。
日中には使われないので拝借というわけだ。乗車場所も変更となっているので、施設の屋根などで雨をしのぎながらバスの到着に合わせて乗車するという形だった。またバスによってはフロントガラスに「迂回運転中」という表示がされていた。休止バス停が路線上にあるバスは当該経路を迂回しなければならず、誤乗車防止のため迂回中であることを表示している。
■帰りのシャトルバス
しばらくすると、御輿をかつぐ元気ある掛け声が聞こえてきた。宮後ねぶた神輿の一行である。ここは伊勢まつりのエリアではないのだが、ここから外宮まで進むためどうしても一般道を通る必要がある。そこで警察官が信号機を全て赤にして、その後にやや早足で交差点を通過するという流れで交通整理していた。
宮後ねぶた神輿と神宮初穂奉納御輿の2つの団体が通過していく。たまたま路線バスに乗車している人もこの様子を見つけると撮影チャンスとばかりシャッターを切っていた。その後も次々とやってくる路線バスを誘導していた。
ツアーバスや神都バス、神都ライナー、伊勢志摩交通の路線バスやラッピングバスなどやってくる主に三重交通の車両もバリエーション豊かだ。筆者は伊勢音頭やパレードの行列も鑑賞したあと、再びシャトルバスを使い駐車場まで戻ることとした。交通規制のため周辺道路は混雑していたが、待ち時間はなく帰りのバスに乗車した。





                                
                                
                                
                                
                        
                        
                        
                        
                        
            
                    
                    
                    
                    
            
            
            
            
            
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