■沖縄ならではの公共交通機関事情
なにも移動に必ずレンタカーを使わないとダメという決まりはないので、公共交通機関を足代わりにする手はもちろんある。沖縄県ならではの公共交通機関の特徴としては、まず「鉄道」がないということ。
那覇空港をはじめ、各主要観光スポットの近くにモノレール(ゆいレール)は通っている。ただしこちらは路面電車と同じ軌道法に基づいているため、法的に見ると鉄道とはまた違う種類の乗り物だったりする。
沖縄のモノレールを構造的に注目した場合、コンクリートの軌道の上に車両を乗せる跨座式を採用している。どうやって前後に進むのかと言えば、ゴムタイヤを軌道に密着して回転させる仕組みだ。
■国内でも有数のバス大国!!
ゆいレールが結ぶ那覇空港〜てだこ浦西間、およそ17kmの区間ではカバーしきれない場所へ行きたい……そんな時に頼れる、タクシーを除いた唯一の公共交通機関がバスになる。
2024年3月のデータに基づくと、沖縄本島には11の乗合バス事業者が運営しており、全部で743台のバス車両が各所で活躍中だ。
沖縄本島には高速道路があり、行き先に応じて一般路線バスと高速バスどちらも選べる。那覇周辺のバス路線図だけを見ても膨大な路線網が広がっていて驚かされる。
かなりのマクロレベルまで、きめ細かく路線バスがカバーしている場所というのも大変珍しく、沖縄は国内でも有数のバス大国に思えてくる。
むしろ路線の数が多すぎて、自分の行きたい場所へ向かうバスを探すのが大変というデメリットが自ずと生じている感もあるにはある。
初見で足代わりに使うのは難易度が高すぎるかもしれないが、一旦覚えてしまえば物凄く重宝しそう……それが沖縄バス事情の第一印象といったところ。その路線バスを使おうとした話はまた別の機会に。
沖縄での地上の移動手段をおさらいすると、観光ならもっぱらレンタカー、モノレール、バス、それとタクシーのいずれかを選ぶ形になりそう。
いずれにせよ、ゴムタイヤで走る乗り物しかない、という点もまた、沖縄特有の交通事情に思えて興味を誘われる。
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