2024年“最速のバス”はどれだ!? 第2回一般路線バス平均時速グランプリ(?)をやってみた!!

■2024年の最速/ゆっくりバスはどれだ!?

 上記の結果を踏まえて、最速部門/ゆっくり部門それぞれのTOP5をピックアップすると、以下のようになった。

沖縄本島では珍しい(?)平均30km/h台を誇る沖縄バス/琉球バス67番
沖縄本島では珍しい(?)平均30km/h台を誇る沖縄バス/琉球バス67番

●最速部門
【★】ジェイアール北海道バス 深名線 39.6km/h
【2位】沿岸バス 留萌旭川線 38.8km/h
【3位】琉球バス 67番 34.7km/h
【4位】徳島バス 121系統 34.5km/h
【5位】西日本JRバス 若江線 34.1km/h

横浜駅前〜川崎駅前を結ぶ横浜市営バス7系統。交通量の多い道を通るため、なかなかゆっくり
横浜駅前〜川崎駅前を結ぶ横浜市営バス7系統。交通量の多い道を通るため、なかなかゆっくり

●ゆっくり部門
【☆】横浜市営バス 7系統 12.4km/h
【2位タイ】都営バス井50系統、都営バス品97系統、京王バス宿51系統 12.9km/h
【3位】東京BRT 虎ノ門ヒルズ〜ミチノテラス豊洲 13.2km/h
【4位】東急バス 渋72系統(五反田駅〜渋谷駅東口) 13.4km/h
【5位】神奈中バス い10系統 15.4km/h

 最速部門では、北海道が1・2位のポジションを獲得したのは予想通りといったところであるが、3〜5位には沖縄・四国・西日本が食い込み、平均30km/h台を出す“速いバス”は北海道に留まらないと確認できたのが今回の収穫だった。

東京都心部を走る路線バスの多くが平均時速12〜13km/hだ
東京都心部を走る路線バスの多くが平均時速12〜13km/hだ

 ゆっくり部門では、2024年は首都圏の路線バスをよく利用しつつ、記事上でも紹介する機会が2023年より多かったのもあり、東京/神奈川勢が占める結果になった。

■第一回の結果とマージすると?

限りなく鉄道に近い性質を持つ西日本JRバス若江線
限りなく鉄道に近い性質を持つ西日本JRバス若江線

 次に、今回の結果を第一回のデータとマージした総合順位を見てみよう。現在のところ最速/ゆっくりの栄冠に輝くのは……

【総合最速】ジェイアール北海道バス 日勝線 様似営業所〜広尾 42.4km/h
【総合2位】名士バス 興部線 40.9km/h
【総合3位】◆ジェイアール北海道バス 深名線 39.6km/h
【総合4位】◆沿岸バス 留萌旭川線 38.8km/h
【総合5位】北紋バス 遠軽線 38.5km/h

【総合ゆっくり】和歌山バス 52系統ほか 10.9km/h
【総合2位】知多バス 半田・常滑線 12.3km/h
【総合3位】◆横浜市営バス 7系統 12.4km/h
【総合4位】東急バス 川32系統 12.8km/h
【総合5位】◆都営バス井50系統、都営バス品97系統、京王バス宿51系統 12.9km/h

……となっている。◆が付いているものは今年の上位にランクインしたバス路線だ。

 今回もジェイアール北海道バス 日勝線が最速の座をキープ。何しろこの路線は70km以上の距離があるにも関わらず、主要経路上での右左折と途中停車がほとんどないノンストップ型。

一般路線バスきってのスピードスター、ジェイアール北海道バス日勝線
一般路線バスきってのスピードスター、ジェイアール北海道バス日勝線

 しかも場所柄、渋滞発生の可能性は限りなくゼロとみられ、不測の停車時間を考慮したダイヤを組む必要がないと思われる。

 バスが走る道路もまた、法定60km/hの区間が大半を占める圧倒的優位性から、40km/h台という一般路線バスとしては怪物級の数値が出る。

 果たして日勝線を超えるほど足の速い路線が他に現れるかどうか、今後またデータを取っていくのが楽しみだ。

【画像ギャラリー】全国各地を駆け巡る!! 速い/ゆっくりな路線バス(11枚)画像ギャラリー

最新号

【12月20日発売】巻頭特集は「岩手県交通」!! ほか楽しいバスの企画満載の バスマガジン127号!!

【12月20日発売】巻頭特集は「岩手県交通」!! ほか楽しいバスの企画満載の バスマガジン127号!!

バスマガジン Vol.127は12月20日発売!! 美しい写真と詳細なデータ、大胆な企画と緻密な取材で読者を魅了してやまないバス好きのためのバス総合情報誌だ!!巻頭の[おじゃまします! バス会社潜入レポート]では、岩手県交通を特集。続く特集では、バスの用品やパーツなどを開発している企業とアイテムを紹介する[バス用品探訪]ではバスの交換用ヘッドライトを紹介。そしてモノクロページの特集で注目していただきたいのが、[絶滅危惧種になっているアルピコのバス]だ。そして後半カラーでは、本誌の強力な連載[終点の情景を求めて]に注目。今号は京都京阪バスの「猿丸神社」を訪ねる。