川崎鶴見臨港バスは川崎市と協力し、川崎市地域公共交通計画における施策「輸送サービスの快適性向上」に基づく取り組みの一つとして、速達性の向上および着席サービスのニーズの調査を目的として2021年8月16日から2022年2月15日の6か月間にわたり、定員制の着席バスを川崎駅東口発の浮島バスターミナル行の路線で平日の朝に運行する実証実験を実施する。
文:古川智規(バスマガジン編集部)
【画像ギャラリー】川崎鶴見臨港バスで定員制着席バスの実証実験がスタート!
ラッシュ時の路線バスでも着席を!
臨港バスがアクセスを担っている川崎市臨海部のバス路線は、距離の長い路線が多く、バスの乗車時間が長くなる傾向があるという。朝のラッシュ時には川崎駅などの始発停留所で着席を希望するニーズが多い。今回の実証実験により、この課題の解消に向けた有効性を検証する。
川崎市地域公共交通計画は、市域全体の持続可能な地域交通環境の向上を目指して2021年3月に策定された。臨港バスはこの計画に協力し、着席バスの実証実験を通して旅客ニーズを調査し、今後の輸送サービス向上に生かしたい考えだ。
実施日程は2021年8月16日~2022年2月15日の平日(土・日・祝日、年末年始は除く)で、ダイヤは川崎駅東口発 6:30、7:10、7:50の1日3本。
乗車方法は19番乗り場にて先着順。各便の定員になり次第、締め切る。運賃は大人340円、小児170円(片道・普通運賃込み)で乗車時に運賃前払いでICカードでの支払いは可能。
使用車両はトップドアのハイデッカー高速車で定員は49名だ。通常の路線バスの運賃が210円なので、約6割増し運賃だが路線バスで30分程度の乗車時間であれば340円でも着席して乗りたいというニーズはあるだろう。