乗りバス、撮りバスなどのバスファンにとって便利なアイテムをバスマガジン記者が独断で取り上げる「バスファン便利アイテム」。地味に人気なこの超ディープなコーナーだが、今回紹介するのは暑い夏に欠かせないパーソナルファン、つまり1人用扇風機だ。
バス停でのバス待ち、バス降車後の訪問先に入るまでの徒歩で、いろいろと使い道のありそうなパーソナルファンに迫ります。
文:古川智規(バスマガジン編集部)
撮影協力:富士急行観光
【画像ギャラリー】乗車前でも後でも使える首を冷やすファン「バスファン便利アイテム」
顔を冷やすか首を冷やすか、それが問題だ
バスに乗車してしまえばエアコンが効いているが、それまでの待ち時間は大きなターミナルにでもいない限り暑い。真夏は乗車後もクールダウンに多少の時間を要する。
よって力任せに風を送りむファンでは駆動音が気になり乗車後の使用には向かないので、静音で効率的にクールダウンできるファンを取り上げる。
最近は首にかけて使用するファンが数多く売られていて人気だ。その多くは両側にファンを持ち、直接顔に風を当てて冷却する。その場合、ファンが外に出ているので静音性には欠ける。外でバスを待っている分にはこれでも構わないが、乗車後には使いにくい。
羽根がないファンで首の後ろにも送風!
今回取り上げるのはファンが内蔵されているので外からは見えず、首筋に沿ったダクトから風を送り込む、いわば「ラインフロー」タイプ。
アクシストラス(東京都新宿区)が展開するYoitasブランドの「Yoitas The Neck Fan」(参考価格3780円)はブレード(羽根)が付いていないタイプで、首回り全体から送風されるので、顔を冷やすというよりも首筋を冷やすと言えるだろう。この方式の利点は、首に通っている血流を冷やすことにより全身が速やかに冷却されることだ。
顔に直接強力なファンで風を送る方が感覚としては涼しいが、クールダウンという目的では首筋を冷却した方が効率が良い。
またファンが露出していないので、髪を巻き込む心配がないばかりか、髪に隠れた後ろ側にも風を送り込んでくれるので相当な涼しさを感じる。
同様のネッククーラーとして、ペルチェ素子を利用した冷凍庫並みに冷えるクーラーも存在し抜群に冷えるのだが、素子の特性で冷却するのと反対側に熱が発生することと、消費電力が大きいので駆動時間が短いのが欠点だ。
本品のバッテリーは4000mAhと大容量なので、8時間以上のロングドライブが可能。バス待ちから乗車後のクールダウン、首にかけるだけなので両手がフリーになり撮りバスの際の扇風機として活用できるだろう。
またファン本体が見えないのことから、それがネックファンだとは気付かれないのもクールだ。快適なバスライフ、そして趣味の時間にも最適な逸品ではないだろうか。