九州北部大雨により不通の久大本線・日田-豊後森間は鉄道代行バスで1日7.5往復運行

九州北部大雨により不通の久大本線・日田-豊後森間は鉄道代行バスで1日7.5往復運行

 8月12日から17日までの九州北部の大雨により、JR九州の久大本線・日田駅~豊後森駅間で橋りょう上の線路の変状等複数箇所で災害が発生している。

 同区間では復旧の目途がたっていないことから8月23日(月)より、日田駅~豊後森駅間においてバスによる代行輸送が実施されている。久大本線を利用の際にはダイヤ・のりばを確認の上で乗車いただきたい。

文:古川智規(バスマガジン編集部)

【画像ギャラリー】災害により不通区間がある久大本線日田-豊後森間の鉄道代行バスは7.5往復


鉄道の乗車券類で代行バスを利用可

 同区間の代行バスには鉄道の乗車券類で乗車が可能だ。これは不通区間または通過となる乗車券類は発売しないのが決まりだが、代行輸送機関で運転されることにより鉄道の不通区間は開通したものとされ、代行バスは鉄道と同じとみなされるためである。

【豊後中川~天ケ瀬間】第四玖珠川橋りょう橋脚周りの護岸損傷(写真:JR九州)
【豊後中川~天ケ瀬間】第四玖珠川橋りょう橋脚周りの護岸損傷(写真:JR九州)

 よってすでに所持している乗車券、定期券、回数券で乗車可能であり、各駅(バスの停車場所)間の運賃も鉄道と同額である。実施期間は2021年8月23日から当分の間となっており、復旧するまでの間と考えられる。

【杉河内・北山田間】第十玖珠川橋りょう線路変状(写真:JR<br>九州)
【杉河内・北山田間】第十玖珠川橋りょう線路変状(写真:JR
九州)

 鉄道駅と停車場所の関係は次の通り。 日田・日田駅前、豊後三芳・豊後三芳駅前、豊後中川・豊後中川駅前(日田バスの中川駅前バス停)、天ヶ瀬・天ヶ瀬駅前、杉河内・杉河内駅前(日田バスの杉河内バス停・道の駅「慈恩の滝くす」付近で杉河内駅から約200m)、北山田・北山田駅前、豊後森・豊後森駅前

第十玖珠川橋りょう線路変状(写真:JR<br>九州)
第十玖珠川橋りょう線路変状(写真:JR
九州)

 代行バスは1日7.5往復(下り大分方面8便、上り久留米方面7便)で、定員制なので満席の場合は乗車できないことがある。また十分に余裕を持たせたダイヤではあるものの、鉄道と代行バスの接続は保証されていないので大幅な遅延の際には乗り換えができないことがある。

大分県が学生向けに登校用臨時バスを運行

 これらJR九州が運行する鉄道代行バスとは別に、沿線の高校に通う生徒が登校時に代行バスに接続できない可能性を考慮して、大分県では久大本線の由布院駅~恵良駅を利用する生徒の便を図るため豊後中村駅・九重文化センター(引治駅)・恵良駅から大分自動車道・日田駅を経由して日田三隈高校へ直行する3便の臨時バスを運行する。下校時は運転されないのでJRの代行バスを利用することになる。

次ページは : 日田彦山線も引き続き鉄道代行バス

最新号

【9月20日発売】巻頭特集は「東急バス」!! ほか楽しいバスの企画満載の バスマガジン126号!!

【9月20日発売】巻頭特集は「東急バス」!! ほか楽しいバスの企画満載の バスマガジン126号!!

バスマガジン Vol.126は9月20日発売!! 美しい写真と詳細なデータ、大胆な企画と緻密な取材で読者を魅了してやまないバス好きのためのバス総合情報誌だ!!  巻頭の[おじゃまします! バス会社潜入レポート]では、東急バスを特集。東京都から神奈川県において都市部から住宅地、田園地帯まで広いエリアを綿密なネットワークを展開、さらに高速路線バスやエアポートリムジンも大活躍。地域住民の足としてはもちろん、首都圏の動脈ともいえる重要な存在だ。  続く特集は、ついに日本に上陸しさらに種子島での運行が決まった、ヒョンデの電気バス[ELEC CITY TOWN]の試乗インプレッション。日本におけるヒョンデの本拠地である横浜・みなとみらい地区で、徹底的にその性能を確認した。  バスの周辺パーツやシステムを紹介する[バス用品探訪]では、なんと排出ガスからほぼ煤が出なくなるというエンジンオイルを紹介。この画期的な商品「出光アッシュフリー」について、出光で話わ聞いてきた。  そして後半カラー特集では、本誌で毎号、その動向、性能を追跡取材してきた「カルサンe-JEST」。このトルコ製小型電気バスがついに、運行デビューを果たした。その地は長野県伊那市と栃木県那須塩原市。今後の活躍が期待される出発式を紹介する。