“バスをリブランディングする”をミッションに、令和時代の新たなバス事業を提案する株式会社リバースは、日本最大のサウナ検索サイト「サウナイキタイ」と連携。
バスを活用した移動サービスの第1弾企画として、どこでも本格的なサウナが体験できる移動型サウナバス「サバス」の製作を発表した。廃車する路線バスを活用して車内をサウナにしようとする試みだがその内容を見てみよう
文:三条桐葭
編集:古川智規(バスマガジン編集部)
あれ、これはもしや神姫バス?
このバスは神姫バスで運行していた路線バスの車両を、移動ができるサウナに改造したもので、ネーミングはサウナバスを略して「サバス」とした。サバスはバス車内の雰囲気を残した休憩スペース兼運営用事務スペースと、本格薪ストーブを使用したサウナ室の構成となっている。
サウナ室内では降車ボタンを押すと熱したサウナストーンに水をかけて蒸気を発生させる「押しボタン式のオートロウリュ」(通称:「蒸気降りますボタン」)や、吊り革や座席配置など路線バスの名残を生かしたデザインが楽しめる。
車両は2022年2月に完成予定で、完成後は大型駐車スペースのある施設やアウトドア施設等の企業や事業者向けに車両を貸し出す形式で多様な事業展開を計画中だ。
バス事業者は自家用車の普及や人口減少による利用者の減少という課題を抱えている中で、新型コロナウイルスの影響により移動の自粛やリモートワークといった生活様式の変化で更なる影響を受けている。
このままではバス事業が成り立たなくなるため、新しい様々な収入源の創出が必要であると考えたようだ。バス会社の資産であるバスにはバスならではの広い空間があり、単なる大型移動車両にとどまらない価値を見出し、まずはバス車両利活用の可能性と面白さをこの「サバス」で実証したい考えだ。
あれ? ロゴも神姫バスそっくりだぞ
サバスのロゴは姫路市の人々の足として親しまれていたバスを生まれ変わらせるにあたり、神姫バスのシンボルである鳥を継承したロゴデザインとした。
それもそのはずで、同社の松原安理佐代表は、神姫バス社員であったときに「人を運ぶ」以外にバスで新たな移動型サービスをつくるの可能性を感じ、2021年5月に神姫バスより「出向起業」し同社を設立したという背景があるようだ。
自走可能で大スペースがあるバスならではの利点を活用し、サウナバスの他にも託児所バスやシャワーバス、店舗型バス等のサービスの展開により地域活性や遊休地活用、災害支援、社会課題の解決に寄与したい考えだ。
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