近年の半導体不足の影響がとうとうICカード乗車券にまで及んだ。東京都交通局をはじめICカード乗車券を発売する事業者では一部のカードの販売を当面の間中止すると発表した。詳細をみてみよう。
文:古川智規(バスマガジン編集部)
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■ICチップの入手が困難!
PASMOを発売する東京都交通局によると「世界的な半導体不足の影響により、「PASMO」カードの製造メーカーにおいて必要なICチップの入手が困難となっていることから、当面の必要数量のカードの製造が難しい状況となっています」とのことで、「PASMO」カードの新規発売について取扱が変更になる旨が発表された。
取り扱い変更の機関は2023年6月8日(木)始発から当面の間と、終了時期は定まっていない。発売を中止するカードの券種は、無記名の「Suica」、「モノレールSuica」、「りんかいSuica」及び「PASMO」カードの新規発売のみとなっていて、すでに所持しているカードについては影響ないし、記名式や定期券にも影響しない。
なお、5月27日より、Suicaサービスのエリアとして拡大した、青森エリア、盛岡エリア及び秋田エリア内においては、サービス開始して間もないため、無記名の「Suica」カードを引き続き発売する。
また、短期間の訪日外国人旅行者向けICカード乗車券「Welcome Suica」については発売を継続する。成田空港駅、空港第2ビル駅、羽田空港の他、主要な駅たびコンシェルジュ、JAPAN RAIL CAFE TOKYOで発売する。
■記名式や定期券は引き続き購入できる
記名式カードや定期券についてはこれまで通り新規の購入は可能だ。東京都交通局に限った場合では、無記名PASMOと企画券との同時購入については引き続き発売するようなので、ざっくりとした解釈では純粋な無記名カードのみの購入は当分の間できないと解釈してもいいだろう。
バスに関係する事項としては、都営バスでは鉄道と同様に無記名PASMOカードの新規発売の一時中止する以外は、「持参人式PASMO定期」の無記名PASMOカードの新規発売は引き続き取り扱い、既存PASMOカードの障害・紛失再発行は引き続き取り扱うのですでに利用している場合は影響はない。
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