神奈川中央交通では、2025年3月より平塚営業所に5両の大型EV路線バスを導入した。あわせて、同社グループが環境保全に向けた取り組みを推進していくにあたり、「環境保全推進ロゴ」を策定し今回導入するEV路線バスより車体に掲出する。
文:古川智規(バスマガジン編集部)
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■大型EV路線バスの導入と背景
同社グループでは今後、同ロゴを活用することによりグループの環境への取り組みに対する理解を深めてもらい、引き続き、環境保全に向けた具体的な施策を着実に進めたい考え。
同社では2023年4月に当社グループのカーボンニュートラル達成に向けたロードマップを策定し、CO2排出量を2050年度に実質ゼロ、中間目標として2030年度に2013年度比35%削減の数値目標を設定した。その具体的な削減策の一つとしてEVバスの導入を掲げており、2030年度までに保有台数のうち15%以上のEV化をKPIとして定めている。
2023年3月より導入を開始して以来、現在までに大型バス2両、小型バス1両のEV路線バスを導入しており、更なる脱炭素の実現に向けて新たに5両の大型EV路線バスを導入した。
■神奈中グループ環境保全推進ロゴの策定
今回のEV路線バスの導入に併せて、新たに同社グループの環境保全への取り組みを象徴するロゴマークを策定した。このロゴは、EV路線バスの車体掲出をはじめ環境に配慮した当社グループのサービスや商品の認知度向上に活用する。
環境に配慮した同社グループのサービスや商品を認知してもらいことで、地域にエシカル消費(人・社会・地域・環境に配慮した消費行動)を意識してもらい、これからも環境保全に向けた貢献をしたいとしている。
■カーボンニュートラルによる運行
現在、EV路線バスで使用する電力に関しては環境価値を調達することにより実質カーボンニュートラルでの運行を実現している。今般導入するEV路線バス5両に関しても引き続き同様のスキームにより、カーボンニュートラルでの運行を継続する。
これは、電力会社から調達した電力を発電する際に排出するCo2相当量を、Co2を排出しない再生可能エネルギーで調達した電力と相殺して、実質的にカーボンニュートラルを実現したものである。
■3月下旬より運行開始
導入車両は、BYD製「K8(2.0)」ノンステップバスと、いすゞ自動車製「エルガEV」ノンステップバスの2車種だ。K8もエルガEVも全長10.5m、全幅2.49mで一般的な路線バスと同じ大きさだ。
定員は、K8が80名(座席22+跳上席4+立席53+運転席1)都市型仕様で、エルガEVが68名(座席15+跳上席4+立席48+運転席1)都市型仕様である。
バッテリー容量は、K8が314kWhで、エルガEVが242kWhだ。導入営業所と台数は、平塚営業所に5両で、内訳は BYD製「K8(2.0)」4両、いすゞ自動車製「エルガEV」1両。運行エリアは、 平塚市、茅ヶ崎市、伊勢原市、厚木市、大磯町、二宮町、寒川町である。
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