いまではバス製造から撤退しているUDトラックスだが、かつて日産ディーゼル工業だった時代には、数多くの名車(名バス)を製造して、いまでもバスファンの間では人気の高いメーカーだ。そのUDトラックスがなんと、いすゞの電気バスで社員の送迎を始めることになった。
■この2社は仲間同士!!
UDトラックス(以下UD)といすゞ自動車(以下いすゞ)、多くのバスファンならご存知のように、2021年から同じグループの企業となっている。いすゞのバスがUDで働くということに、何の問題もないということだ。すでにトラックの分野ではOEM化が進み、その棲み分けが完了しているといっていい状況だ。
ということで、今回のバスにおける“電化プロジェクト”。電気バスを導入するとなれば、前述のように理由で、いすゞエルガEV一択!! そしてこれはUDで働く人々の送迎用として導入された。場所は本社の上尾で、JR上尾駅からの社員送迎(往復で5.7km)はこれまでももちろん存在した運行だったが、約20年働いてきたことによる老朽化と、環境配慮のために電化されることになったものだ。
これまで社員送迎の任に就ていたツーステップの内燃機車は、バスファンなら喜びそうな前向きシートのいわゆる“ワンロマ”タイプだった。排出ガス関係も平成17年の8都県市適合車となっているが、“もう、さすがにお疲れ様”といった感の車両。6台が運行していたが、メンテナンスやパーツ供給など維持の大変さも手伝って、このたび引退となったものだ。
■6台引退、6台ご新規!!
新たに導入されたエルガEVは、この6台に代わる最新のバスとして、やはり6台をラインナップ。この最新EVバスは前任車両とは異なり、ノンステップ車のため、利用する社員の印象は大きく変わると思われるが、より大量輸送も叶うため、歓迎されることと思われる。何よりエンジン音と振動がなく、スウィィ〜ンと走る電気バス。社員の環境意識向上とともに、通勤時のストレスも緩和されるだろう。
EVに必須の充電設備は同社敷地内に3基設置されている。方式はエルガEVデフォのCHAdeMO(チャデモ)方式。急速充電でも対応でき、6台あるバスのうち、5台が運行、1台が予備というローテーション体制でのため、3基あれば十分といえる。
ボディの外観もガラッと一新されたが、このデザインは、従来のものに縛られることなく、車体のアウトラインを走るサンドベージュ&ブラックでキリッとした印象になった。
アースカラーであるサンドベージュは、感度によってはゴールドにも見え、映えっぷりは上々!! その艶の深さからラッピングか? と勘違いしてしまたが、しっかりと塗装されたものだ。
■環境保全にもコスパにもGOOD!!
電気バスならではのルーフトップ前方の、バッテリーを搭載する部分は外観上の特徴となるが、左側面に“Going the Extra Mile”と“EV”と記され、前面方向幕のUDマークに続く“UD TRUCKS”とのマッチングも決まっている!! 同じ右側面は“EV”と社名を表記、スッキリまとまった印象だ。
すでにUDトラックスの社員送迎バスとして絶賛運行中のエルガEVだか、全国各地のバス事業者で導入・運行が進んでいる電気バスの効能は、何と行っても環境対策だ。今回の6台の電気バス導入によって、UDでは「目標値として工場内で年間約70tのCO2削減につながると算出しています」とのことだった。メーカーとしてのイメージもさることながら、確実に地球の状態を良くしている活動となっている。
また電気バスは内燃機バスに比べ、回生ブレーキを使用して発電しながら走行するため、減速時のブレーキシュー、パッドの摩耗が少ないこと。エンジンに使用する消耗品である、オイルを使用しないこと、それらに際してのマンパワーなどといった、消耗パーツに関わる支出が少ないといったメリットもある。
各地で電気バスの導入が着実に進んでいる中、メーカーが製造ではない部分として大きく腰を上げたという今回のニュースは、自動車業界全体にとっても環境改善の新たな起爆剤として効能を発揮するのではないだろうか。
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