世情が不安定だと何かにすがりたくなるのは古今東西変わらない。パワーを必要とする皆様のために、バスで行くパワースポットをバスマガジンWEBのオリジナル連載で紹介する。今月も福岡県だ。本稿には10月のバス占いも付録するので、パワスポ探しの参考にしていただきたい。
文/写真:古川智規(バスマガジン編集部)
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■博多駅から新幹線!
今月のパワースポットは福岡県那珂川市にある現人神社だ。長い間、公共交通はバスしかなく福岡市中心部までの所要時間がかなりかかっていた地域だが、山陽新幹線の回送線を旅客化した「博多南線」が開業してずいぶんと便利になった。博多駅からこの博多南線に乗車する。
新幹線ではあるものの、扱いは在来線で全車新幹線車両で運転するために特急列車しか走っていない。運賃は200円で自由席特急料金が130円、合計330円で「新幹線」に乗車する。
到着したのは博多南駅で、山陽新幹線の博多総合車両所の一部が駅になっている。運行はJR西日本が行っているが、駅の営業はJR九州が行う特殊な路線だ。ここからは那珂川市が運営するコミュニティバスである「かわせみバス」に乗車する。運行は西鉄バス二日市が行っている。
運賃は1乗車150円で、現人神社前というバス停があるので下車後すぐだ。全日同ダイヤで運行しているので、土休日ダイヤというものは存在しない。現人神社前に停車するのは片縄線の路線番号1(左回り)と、路線番号2の(右回り)の循環線だ。
■どちらに乗っても行けるが…
循環線の特徴はどちらに乗っても目的地には行けるが、反対方向に乗ってしまうと大回りになってしまうということである。博多南駅を発着とした場合、往路は右回りが復路は左回りが11停留所目所要時間12分で早い。左回りが5便と、右回りが4便あるが、時間があれば逆向きに乗車しても良いが31停留所40分かかる。
那珂川市のかわせみバスは西鉄バス二日市が運行する路線はポンチョとリエッセが、福岡第一交通が運行する路線はハイエースコミューターが使用されている。西鉄が運行する路線はICカード乗車券が使用可能だ。ちなみに片縄線は西鉄バス二日市が運行している。
■仕事運の神様
さて、現人神社に足を進めると、それほど広くない境内だが手入れが行き届きいたるところに参拝者の目を和ませる装飾があるのがわかる。現人神社の主祭神は住吉三神で、相殿神は神功皇后が祀られている。住吉三神は穢れを祓う禊の神様である。
神功皇后が三韓征伐の際に住吉三神が人の姿となって現れ、船の安航や無血での平定を働きかけてくれたためにうまくいったという。人の姿になって現れた、すなわち「現人神」として奉ったことから現人神社という社号になったとされる。
神功皇后が戦わずして三韓征伐を成し遂げたことから主に仕事運の神様として御神徳が知られるようになった。ちなみに神功皇后は妊娠状態で三韓征伐を成し遂げたが、帰国後に生んだ子が応神天皇で、八幡さまとして全国の八幡神社に祀られている。また応神天皇を生んだ地は「生み」にちなんで「宇美」という福岡県粕屋郡宇美町として現在も残る。
御朱印は書置きのものが授与されるが、兼務社で神功皇后ゆかりの裂田神社を先に参拝していれば、その御朱印も現人神社で授与される。授与所は本殿の奥にありエアコン完備の暑い日にはうれしい心遣いだ。
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