バスにはトラックや乗用車よりも多くの灯火類があるが、今回の話題はバス後方にある青いカバーが付いた丸い灯火。すべてのバスに設置してあるわけではないし、点滅しているのを見たことがある方はほとんどいないだろうが、もし見かけたらすぐに警察に通報だ。
文/写真:古川智規(バスマガジン編集部)
【画像ギャラリー】バス後方の「青ポチ」灯火の正体は?点滅していたら緊急事態!(7枚)画像ギャラリー義務付けではないのですべての車両に設置しているわけではない
この青色の灯火は主にバスジャック対策用の「バスジャック緊急連絡装置」である。バスジャック等の緊急事態が発生した際に外部に通知して通報を促す目的で設置している。義務付けられたものではないので必ず設置しているとは限らない。
現在では方向幕がLED表示器になっているので、前方、側面、後方の電光板を「緊急事態発生」等の表示に変えることで外部に知らせる仕組みのバスもある。この青色灯火は運転席の緊急通報スイッチを操作することで動作する。
このランプが点滅したバスを見かけたら登録番号(ナンバー)やバス会社、車番や局番を警察に110番で通報しよう。現在では技術の発達で営業所でGPSによる走行位置を確認できるケースも多いが、運転士が状況の詳細を営業所に報告できるケースは想定しにくい。
よって外部のあらゆる方面からの通報により状況判断がしやすく、解決に役立つと期待される。また現在では屋根の上に車番や局番が大きく書かれている事業者がほとんどだが、これも上空から識別し追跡しやすいように考えられた結果である。
バスジャックに対するマニュアルは各事業者において定められているが、指針となる統一マニュアルによると、バス車両には(優先順位は高速、路線、貸切の順)で非常事態発生を知らせる防犯灯(車両の後面に装備)、SOS等の文字による非常事態発生の表示灯(車両の後面に装備)、非常点滅表示灯の点滅回数を増加させる装置のうち1つはすみやかに備えることになっている。
現在では青い灯火がなくてもLED表示器や通信システム、GPSを活用して瞬時に営業所等において把握することができるようになっているが、前述の通り車内の状況を通報することは難しく、そこにいる外部からの情報が役に立つので見かけたら通報しよう。
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