西鉄バス北九州の都市高速道路経由一般路線バス!? 「170番」「175番」お腹いっぱいのバス旅を!!

西鉄バス北九州の都市高速道路経由一般路線バス!? 「170番」「175番」お腹いっぱいのバス旅を!!

 今回の乗りバスシリーズは西鉄バス北九州の都市高速道路経由の一般路線バスで小倉と門司港方面を結ぶ170番と175番に乗車したレポートだ。福岡市ほどではないが北九州市でも都市高速経由の一般路線バスは走っている。

文/写真:古川智規(バスマガジン編集部)

【画像ギャラリー】西鉄バス北九州の都市高速路線バスで門司港往復乗りバスレポート


170番と175番はタッチの差で175番が早い!

 西鉄バス北九州では一般道路を走る既存路線バスの途中経路を都市高速に乗せ換えてワープするバスの行先番号は、元の路線に100を加えて附番している。この場合は都市高速で短絡した区間以外の停留所は一部の例外を除きすべて停車するので快速や急行のように優等種別は付かず、普通の路線バスとして振る舞う。

170番田野浦行きは門司営業所9900・日産デ西工スペースランナー
170番田野浦行きは門司営業所9900・日産デ西工スペースランナー

 前述の通り、170番は70番の途中を都市高速経由にした路線で、175番も同様に75番を都市高速経由にしたもの。どちらも小倉と門司営業所がある田野浦を結ぶ路線である。

 小倉側の経路も都市高速を経由する区間も同じだ。違うのは門司港周辺の経路だけで170番は門司港駅付近の門司港レトロ地区を経由し海側から田野浦を目指すのに対して、175番は山沿いの住宅地を経由して田野浦に出る。

西工スペースランナーの車内
西工スペースランナーの車内

 観光目的の場合は門司港レトロ地区を経由する170番の方が利便性は高いだろう。この門司港地区の経路の違いで砂津-田野浦を通しで乗車した場合は175番の方が乗車時間は短い。門司港川の都市高速のランプが山沿いにあるからだ。いずれの路線も門司営業所の担当。

往路は観光路線も兼ねる170番

 まずは西鉄バス北九州の本社と小倉営業所がある砂津から170番に乗車した。始発地はほとんどが小倉市街地の大手町で、商業地区を経由して砂津では所業施設「チャチャタウン小倉」側の停留所に付ける。富野小学校前を出ると右側に車線変更し富野ランプから都市高速に入る。

富野ランプから都市高速に流入するが、いきなりの急坂プラス必要な加速にスペースランナーが挑む
富野ランプから都市高速に流入するが、いきなりの急坂プラス必要な加速にスペースランナーが挑む

 170番は北九州都市高速道路4号線を富野ランプから春日ランプまでの9.0キロメートルを走行する。途中に本線上のバスストップはない。春日ランプは4号線の起点で、その前のジャンクションで九州道・関門道の門司インターチェンジと接続している。

門司港レトロは行きたい場所に合わせて2か所に停車する
門司港レトロは行きたい場所に合わせて2か所に停車する

 春日ランプから一般道に出た170番はトンネルを通り長谷口停留所から門司港レトロ地区を目指す。175番はここで分岐して山沿いに進む。門司港駅前には入らないが門司港レトロ停留所は至近距離なので、レトロ地区を散策しながら巡れば門司港駅もすぐそばだ。

旧横浜正金銀行(東京銀行から三菱UFJ銀行)門司支店は現在北九州銀行門司支店として使用されている。貿易の中枢だった門司には外国為替銀行や商社・商船会社の支店が多くありにぎわった。旧国鉄門司鉄道管理局(後の九州総局)も門司港駅の隣に門鉄ビル(旧三井物産門司支店)として現存する。
旧横浜正金銀行(東京銀行から三菱UFJ銀行)門司支店は現在北九州銀行門司支店として使用されている。貿易の中枢だった門司には外国為替銀行や商社・商船会社の支店が多くありにぎわった。旧国鉄門司鉄道管理局(後の九州総局)も門司港駅の隣に門鉄ビル(旧三井物産門司支店)として現存する。

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