訪問するならエコバッグが欠かせない「道の駅」。大抵マイカー向けの施設ではあるものの、公共交通機関のアクセス手段だって最低限用意されているのでは?……そのあたりどうなっているのか、全国道の駅の公共交通カバー率を調べてみようと考えた話の第6回目。
文・写真:中山修一
(東京都にある「道の駅」の写真付きフルサイズ版はバスマガジンWebもしくはベストカーWebをご覧ください)
■東京都の「道の駅」事情はいかに?
2025年1月31日現在のところ、全国1,221カ所(駅)に加え、新たに9駅が加わった1,230駅もの道の駅が登録されている。1回ではまとめ切れないため、都道府県別に分けてリサーチを進めていくことにして、今回は東京都にある道の駅を見てみよう。
道の駅と聞くと、郊外にしかないイメージを抱く。東京=大都会の図式が前面に押し出されるとはいえ、東京都にも離島や観光目的で楽しめる自然豊かな所は結構あるので、23区を除けばそれなりの数の道の駅が揃っていそうな気もする。
では現在の時点で登録されている東京都の道の駅を確認してみると……
(1)八王子滝山
……意外や意外、たった1カ所、八王子のみ!! 実は東京都、全国でも道の駅が一番少ない都道府県であり、数を比較対象にするなら物凄く珍しいエリアだったりする。
■東京都・道の駅の公共交通機関カバー率
上記のデータを踏まえて、道の駅の近くに電車の駅やバス停などの乗り場が置かれているかをマップで確認。
道の駅施設から実距離で周辺300mの範囲を「最寄」に見立てて、それより遠い場所はアクセス手段の対象外とした。結果には上記の道の駅に割り振った番号に、最寄駅やバス停などの名称を記してある。
「バス2路線」や「バスと電車」といった交通手段が複数選べる場合、総合カバー率では1としてカウントする。
【電車あり】0/1駅 0%
【バスあり】1/1駅 100%
(1)道の駅八王子滝山入口
【公共交通なし】0/1駅 0%
【総合カバー率】1/1駅 100%
東京都八王子にある道の駅への公共交通は一般路線バスが対応しているようで、総合カバー率は100%ということになる。
■1カ所選ぶ、というより一択
どこか一つくらい現地へ行って様子を見てくるのが本コーナーの趣旨になっているが、前述の通り東京都に関してはワン・アンド・オンリーなので、行き先は八王子で決まり。
「八王子滝山」は、2005年8月の第21回目に登録・追加された、全国45カ所(当時の合計で830カ所)の道の駅の一つで、2007年4月にオープン。「八王子滝山」の名称は、市民公募によって選ばれた。
ここへ向かうにあたり、たまには絵コンテ描かないのも味わいだろうと考え、具体的な行き方を全く調べずに、まあバスで行くならあそこが玄関口かな、と思ってJR線で八王子駅に降りた。
■事前情報ナシでバスに乗る
八王子駅の北口に出てすぐの脇にバス利用案内マップが掲示されていた。縮尺地図の上に路線図を重ねたタイプで理解しやすい。
バスで何十分もかけて郊外へ出るのかと思いきや、駅から比較的近い位置に「道の駅八王子滝山入口」の文字を見つけた。玄関口は八王子駅で正解。
案内マップによれば、ひ01、ひ06、ひ07、ひ08系統のどれかに乗れば連れて行ってくれるらしい。道の駅=とにかく北口12番乗り場、と覚えておけば良いようだ。4系統あるなら本数も7分おきとかに出ていそうな印象。
そう思って駅前周辺をちょっと寄り道しつつ、何も考えずに12番乗り場へ足を運ぶと、電光掲示板に「次まで19分」の表示が出ていた。通るバスの系統数に対して、本数自体はそこまで多くないのかも。
後日確認したところ、各系統合わせて日中なら1時間に3本程度(大体20分おき)のペースだった。ちょうどバス行ったばっかりだったのね。
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