【パンダの写真多数】アドベンチャーワールドのパンダを見る乗客を波動輸送する明光バスが実に尊かった!!

【パンダの写真多数】アドベンチャーワールドのパンダを見る乗客を波動輸送する明光バスが実に尊かった!!

 動物園の人気者というとパンダ。不動の人気といえる。東京都の上野動物園、和歌山県のアドベンチャーワールドでその姿を見ることができたが、中国との取り決めにより上野動物園については来年、そしてアドベンチャーワールドについては中国へ返還された。今回はアドベンチャーワールドに行くバスとパンダについてお届けする。

文/写真:東出真
編集:古川智規(バスマガジン編集部)
(パンダの写真は記事末尾の画像ギャラリーからご覧いただくか、写真付き記事でバスマガジンWEBまたはベストカーWEBからご覧ください)

■屋外最後の展示で大混雑!

関西から多数の乗客を輸送する特急くろしお号もパンダ
関西から多数の乗客を輸送する特急くろしお号もパンダ

 筆者が訪れたのは5月24日土曜日で、朝からとても混雑していた。前日にここで飼育されているジャイアントパンダの良浜(ラウヒン)、結浜(ユイヒン)、彩浜(サイヒン)、楓浜(フウヒン)の4頭について、帰国前に約1ヶ月程度検疫期間というのが設けられるが、その期間が5月26日からと発表されたからだ。

大人気のパンダ
大人気のパンダ

 検疫期間に入ると屋内展示となり、ガラス越しにしかその姿を見れなくなる。つまり屋外でパンダを見れる最後の期間というわけだ。よって関西から南紀へ向かう列車「くろしお」も座席は満席で、通路にも人があふれかえるという状況であった。天王寺から乗車すること約2時間で白浜駅に到着した。

マンホールも…
マンホールも…

 乗車した列車は白浜行きであったため、全ての乗客が降りて改札口へと向かう。白浜駅は自動改札ではないので駅係員が箱を持っていてそこに乗車券類を入れるスタイルのようだ。そしてここへ来る前から懸念していたことだが、事前に調べたところでは「くろしお」に合わせてアドベンチャーワールド行きのバスが設定されていた。当然すべての乗客を1台のバスで輸送というのは無理がある。うまく輸送できているのかということも気になっていた。

■鉄道旅客のほとんどをバスが飲み込む!

中型の日野レインボーが輸送の中心
中型の日野レインボーが輸送の中心

 駅を出ると見渡すまでもなく大きな行列が駅出口のすぐ横まで伸びていた。確かめてはいないが、恐らくアドベンチャーワールド行きを待つ列なのだろう。先の方を見ると中型のバスが停まっていた。ただこれでは全員が乗ることは到底不可能である。

重要な撮影スポット
重要な撮影スポット

 どうなるのかとしばらく様子を見ているとロータリーに停まっているバスが続々と転回してバス停に移動していく。どうやら行列の長さを見ながら臨時バスを発車させているようだった。徐々に行列は進んでいき、筆者は臨時バスの3台目で乗車することができた。

大型のブルーリボンも頑張る?
大型のブルーリボンも頑張る?

 隣のバス停には千畳口などへ向かう循環バスが停まっていたがアドベンチャーワールドのラッピングであり、パンダがあちこちに描かれていた。運用の関係なので仕方ないところだができればこういうバスに乗って行ってみたかった。

最新のフルカラーLEDを装備したちょっと古めの日野レインボー
最新のフルカラーLEDを装備したちょっと古めの日野レインボー

■明光バス

大阪から到着した明光バスの高速車
大阪から到着した明光バスの高速車

 この近辺は明光バスが路線網を持っている。白浜町に本社を置く明光バスは設立が1930年と古く、今年で95年目を迎える歴史ある会社だ。白浜町の観光スポットと白浜駅、南紀白浜空港や南紀白浜温泉を結んでいるほか、大阪や東京へも高速バスが運行されている。

駅前に多数終結したバスが乗客の人数を見て柔軟に波動輸送に入る
駅前に多数終結したバスが乗客の人数を見て柔軟に波動輸送に入る

 乗車したのは日野レインボーHRノンステップ車。紫のカラーリングに側面は明光バスとローマ字で書かれているが旧ロゴデザインの貴重なバスだったようだ。なかなか見かけることもなくなった形式のバスのようだったが、設備は観光地を行くバスということでしっかりしており、運賃の支払いは運賃箱へ現金を投入するほかQR決済も可能のようでQRコードが取り付けられていた。

どんなポーズでも絵になるパンダ
どんなポーズでも絵になるパンダ

 どんどん乗客が乗り込み車内がいっぱいになったところでバスは出発した。アドベンチャーワールドまでは時間にして約10分ということだったので、市街地のようなところを走るのかと思っていたが山間部を行くようなアップダウンを繰り返し、バスは力強く坂を上がっていく。

最近は運転士名札掲出が廃止されているのでナンバープレートシールを掲出
最近は運転士名札掲出が廃止されているのでナンバープレートシールを掲出

 臨時バスということなので前面の表示には系統番号が表示されていたが途中のバス停には停車しないようだ。しばらく進んでいくと、アドベンチャーワールドの案内看板が見えてきた。

飲食店のごとく多様な運賃支払い手段が用意されている
飲食店のごとく多様な運賃支払い手段が用意されている

 アドベンチャーワールドに到着すると続々と乗客が降りていき、雨が降り出す中を足早に入場口へと向かっていった。筆者も降車するとちょうど隣にもバスが着いたのを見つけた。

竹は美味しい?
竹は美味しい?

 こちらも同じ明光バスで、大阪から来た高速バスのようだ。時刻表を調べてみると大阪駅JR高速バスターミナルを7時50分、JRなんば駅を8時10分に出発し、アドベンチャーワールドには11時42分着予定とのことで、20分ほど遅れての到着だったようだ。

次ページは : ■アドベンチャーワールド

最新号

【6月23日発売】巻頭特集は「会津乗合自動車」!! ほか楽しいバスの企画満載の バスマガジン129号!!

【6月23日発売】巻頭特集は「会津乗合自動車」!! ほか楽しいバスの企画満載の バスマガジン129号!!

バスマガジン Vol.129は6月23日発売!! 美しい写真と詳細なデータ、大胆な企画と緻密な取材で読者を魅了してやまないバス好きのためのバス総合情報誌だ!!  巻頭の[おじゃまします! バス会社潜入レポート]では、会津乗合自動車を特集。同社は福島県の約4割の面積を占める会津地方を営業区域とし、路線は会津盆地の若松・坂下・喜多方を拠点に、平野部の住宅地域から中山間地域へ広がるほか、東部の猪苗代・郡山湖南地区と南部の田島地区にも路線を有している。