表向きは凄そうに見える生成AI。2024年の3月と11月に、「バス」をお題にイラストを描かせてみたところ、それはそれは有難うございましたな超大作を披露してくれた。2回目の発注から8カ月、さらに進化したところでもあるか気になったので、またまた描かせてみた。
文:中山修一
生成イラスト:Adobe Firefly
(バスマガジンWeb/ベストカーWebギャラリー内に、AIさんがきっと張り切って描いてくれたに違いないバスのイラスト作例集があります)
■Adobe社の生成AIで3度目のバスお絵描き
1回目・2回目に引き続き使用するのは、Adobe社が提供している「Firefly」と呼ばれる生成AIさん。出力した画像を商用利用できるのが最大の特徴だ。
お題も前回・前々回同様で「バス」、「路線バス」、「バス 自動車」、「渋谷の交差点を走る路線バス」、「都営バスの車庫」の5種類と、2回目に追加した「横浜市営バスと山下公園」だ。
1回目に比べ2回目のほうが、バス車両の絵として見るなら少しマトモになった印象。ただし、日本語で発注しても右側通行左ハンドルの車で寄越してくるのが、だってAdobeはアメリカの企業だもんとクギを刺されたような気分にさせる。
■相変わらずハイデッカーがお好き
まずは「バス」とだけ入力して出てきた画像を見ていこう。いずれも写実的タッチのオプションを付けてお題を投げてある。
2025年7月現在のAdobe Firefly的バス像は、フレンチブルーに近い青に塗られた車体の、おそらく全長12mクラスのハイデッカー車であった。前回よりもタッチが若干写真っぽくなっている。
車両の顔つきは吊り目ヘッドライトの、どちらかと言えば海外メーカー製にありそうなデザイン。今回は右ハンドルと左ハンドル両方のパターンが最初から提示された。
前面おでこにLED行先表示器のようなものが付いており、どうやら高速バス向けの仕様らしい。パッと見る分にはそれらしいものの、よくよく眺めると「何だこれ?」なところは前回とあまり変わっていないかも。
■待望の2ドア車が爆誕
続いては「バス 自動車」。このお題で生成された車は、赤いボディがまぶしい、やや路線バスらしさを匂わせるミドルデッカータイプだった。
右ハンドル/左ハンドル両方のパターンがあり、いずれもグライドスライド式の形状っぽいドアが取り付けられている。
右ハンドル車が前と中央の標準的なドア配置、一方の左ハンドル車では後輪の後ろにドアを設けた前後扉車の表現が見られる。右ハンドル車にナイト2000みたいなハンドルが付いているのはAI流の遊び心か。
また、本記事のタイトル画像に使用している、テーマパークあるいは空港ランプバスのような、ドアがいっぱい付いた良く分からない乗り物も「バス 自動車」のお題で提示された力作だ。
■アグレッシブな路線バス
「路線バス」のお題はどうか。出てきたのは、片側4車線で中央分離帯を挟んだ対向車線も進行方向が同じ道を、白一色と白+赤ツートンの高速バス向けハイデッカー車が走行している様子だった。左ハンドルである。
観光バスほか貸切車用途のハイデッカー車と一応区別をつけるためか、車体側面に大きく「ROUTE」と書いて、この車が路線バスであるのをアピールしている。
もう一つは右ハンドルのハイデッカー車が2台縦列走行…というよりも煽り運転してないか? と思わせるアグレッシブな描写。行先表示に「ROIUTIS」と読める文字が見られ、ROUTE=路線バスとも解釈できなくはない。
コメント
コメントの使い方