様々な土地の事情がバスにも反映!? 沖縄県を走る大手バス事業者の方向幕【特集・方向幕の世界】

手動式を根強く使用している沖縄バス

沖縄バスの方向幕はカッティングシート文字になっているが印字幕となんら変わらない仕上がりだ。撤去した側面幕の跡が黒く塗り潰されている
沖縄バスの方向幕はカッティングシート文字になっているが印字幕となんら変わらない仕上がりだ。撤去した側面幕の跡が黒く塗り潰されている

 沖縄バスの方向幕は何と言っても全コマがカッティング文字の幕。すべてのコマがカッティング文字で構成されているため、使用線区に合わせてコマ順の自由がきくのが利点だ。

 黒文字メインで一部経由や仕切り線で赤や青を採用している。巻き取り機は手動式を根強く使用しており中古車の巻き取り機をも手動式に改造するほどだ。

 自社発注車は前面幕のみで側面サボと後面行先板が基本だが一部の中古車は後面幕を装備している。

ほかに例をみない書き方に惹かれる東陽バス

東陽バスの緑ベタ幕車の方向幕レイアウトは系統番号が中央にくる。ローマ字併記や腰幕増設は他社にない特徴だ
東陽バスの緑ベタ幕車の方向幕レイアウトは系統番号が中央にくる。ローマ字併記や腰幕増設は他社にない特徴だ

 沖縄県のバス方向幕の中で一番特徴がある東陽バスの方向幕は、ほとんどのコマが緑ベタ幕で「経由・系統番号・行き先」とほかに例をみない書き方をしている。また一部でローマ字併記幕を採用しているのも沖縄唯一。

 基本は前面幕のみだが自社発注車や中古車にも3点連動幕を採用している車両がある。中には側面幕を前ドア直後の腰板部分に移設した車両もあり興味は尽きない。

 那覇市内に乗り入れない路線は白幕だが「系統番号・経由・行き先」と他社の書き方と共通仕様に戻っているのは不思議なところである。自社発注車の電動幕は那覇交通と同じS-light製の巻き取り機を採用しているが読み取り方式がやや異なっている。幕のレイアウトは3面とも共通だ。

【画像ギャラリー】新旧勢揃いの魅力は車両だけじゃない!! 沖縄県の方向幕

最新号

【9月20日発売】巻頭特集は「東急バス」!! ほか楽しいバスの企画満載の バスマガジン126号!!

【9月20日発売】巻頭特集は「東急バス」!! ほか楽しいバスの企画満載の バスマガジン126号!!

バスマガジン Vol.126は9月20日発売!! 美しい写真と詳細なデータ、大胆な企画と緻密な取材で読者を魅了してやまないバス好きのためのバス総合情報誌だ!!  巻頭の[おじゃまします! バス会社潜入レポート]では、東急バスを特集。東京都から神奈川県において都市部から住宅地、田園地帯まで広いエリアを綿密なネットワークを展開、さらに高速路線バスやエアポートリムジンも大活躍。地域住民の足としてはもちろん、首都圏の動脈ともいえる重要な存在だ。  続く特集は、ついに日本に上陸しさらに種子島での運行が決まった、ヒョンデの電気バス[ELEC CITY TOWN]の試乗インプレッション。日本におけるヒョンデの本拠地である横浜・みなとみらい地区で、徹底的にその性能を確認した。  バスの周辺パーツやシステムを紹介する[バス用品探訪]では、なんと排出ガスからほぼ煤が出なくなるというエンジンオイルを紹介。この画期的な商品「出光アッシュフリー」について、出光で話わ聞いてきた。  そして後半カラー特集では、本誌で毎号、その動向、性能を追跡取材してきた「カルサンe-JEST」。このトルコ製小型電気バスがついに、運行デビューを果たした。その地は長野県伊那市と栃木県那須塩原市。今後の活躍が期待される出発式を紹介する。