東京なのに1日たった13本!! 存在意義はいったいどこに?? 都営バス最東端路線に乗る

車窓が目まぐるしく変わる船28

 篠崎駅前から乗車するとまもなく首都高速7号小松川線の下である京葉道路を走る。片側2-3車線の幹線道路でバス停間隔は長い。この京葉道路は正確にはいわゆる下道(したみち)ではあるがNEXCO東日本が管理する京葉道路の無料区間である。

 そのNEXCO管理の道路に歩道がありバス停があるのも変だが、歩道は江戸川区道なのでNEXCOの管轄外という区分けになっている。道路脇にはキロポストがあり篠崎駅間から乗車すると最終的には0キロポストになり「京葉道路終点」の表示がある。この区間を走る路線バスは「船28」のみである。

1日13本のみ!都営バス最東端路線「船28」は年に一度だけは臨時バス祭りで大騒ぎ!
歩道とバス停は江戸川区道で停車しているバスはNEXCO管理の京葉道路

 さて広い幹線道路を左折すると、終点の船堀駅前までは左右に曲がる狭い道が続く。急に生活感が増す車窓になり路線バスらしさが感じられる瞬間だ。

 すぐそばには幹線道路が通っており都営バスが同方向に数多く走るが、こちらはまさに裏道のみを走るので終点の船堀駅へのアプローチが突然すぎていきなり終点に着いてしまった感がある。

1日13本のみ!都営バス最東端路線「船28」は年に一度だけは臨時バス祭りで大騒ぎ!
京葉道路を出ると途端に隘路が続く

 およそ30分の短い路線だが、年に1回だけのお祭り騒ぎのためだけに維持している路線ではなく、地下鉄へのアクセス路線として便数は少ないものの活躍している最東端路線だった。

1日13本のみ!都営バス最東端路線「船28」は年に一度だけは臨時バス祭りで大騒ぎ!
船28(本数少)の注意書きが!

 船堀駅には江戸川区の公共施設で「タワーホール船堀」がある。103メートルの展望台へは7階から専用エレベーターで無料だ。船堀駅は都営新宿線の地上駅なので荒川を渡る電車や、下を見ればバスターミナルに出入りする都営バスの動きがミニカーのように見える。

1日13本のみ!都営バス最東端路線「船28」は年に一度だけは臨時バス祭りで大騒ぎ!
タワーホール船堀を下から眺める

 この路線に乗車した時にはバスの車窓とともにタワーホール船堀からの眺望も同時に満喫してみてはいかがだろうか。晴れていればスカイツリーはもちろんのこと富士山もきれいに見える。

1日13本のみ!都営バス最東端路線「船28」は年に一度だけは臨時バス祭りで大騒ぎ!
タワーホール船堀から船堀駅前バス停を見下ろす

【画像ギャラリー】1日13本のみ!都営バス最東端路線「船28」は年に一度だけは臨時バス祭りで大騒ぎ!

最新号

【9月20日発売】巻頭特集は「東急バス」!! ほか楽しいバスの企画満載の バスマガジン126号!!

【9月20日発売】巻頭特集は「東急バス」!! ほか楽しいバスの企画満載の バスマガジン126号!!

バスマガジン Vol.126は9月20日発売!! 美しい写真と詳細なデータ、大胆な企画と緻密な取材で読者を魅了してやまないバス好きのためのバス総合情報誌だ!!  巻頭の[おじゃまします! バス会社潜入レポート]では、東急バスを特集。東京都から神奈川県において都市部から住宅地、田園地帯まで広いエリアを綿密なネットワークを展開、さらに高速路線バスやエアポートリムジンも大活躍。地域住民の足としてはもちろん、首都圏の動脈ともいえる重要な存在だ。  続く特集は、ついに日本に上陸しさらに種子島での運行が決まった、ヒョンデの電気バス[ELEC CITY TOWN]の試乗インプレッション。日本におけるヒョンデの本拠地である横浜・みなとみらい地区で、徹底的にその性能を確認した。  バスの周辺パーツやシステムを紹介する[バス用品探訪]では、なんと排出ガスからほぼ煤が出なくなるというエンジンオイルを紹介。この画期的な商品「出光アッシュフリー」について、出光で話わ聞いてきた。  そして後半カラー特集では、本誌で毎号、その動向、性能を追跡取材してきた「カルサンe-JEST」。このトルコ製小型電気バスがついに、運行デビューを果たした。その地は長野県伊那市と栃木県那須塩原市。今後の活躍が期待される出発式を紹介する。