車窓が目まぐるしく変わる船28
篠崎駅前から乗車するとまもなく首都高速7号小松川線の下である京葉道路を走る。片側2-3車線の幹線道路でバス停間隔は長い。この京葉道路は正確にはいわゆる下道(したみち)ではあるがNEXCO東日本が管理する京葉道路の無料区間である。
そのNEXCO管理の道路に歩道がありバス停があるのも変だが、歩道は江戸川区道なのでNEXCOの管轄外という区分けになっている。道路脇にはキロポストがあり篠崎駅間から乗車すると最終的には0キロポストになり「京葉道路終点」の表示がある。この区間を走る路線バスは「船28」のみである。
さて広い幹線道路を左折すると、終点の船堀駅前までは左右に曲がる狭い道が続く。急に生活感が増す車窓になり路線バスらしさが感じられる瞬間だ。
すぐそばには幹線道路が通っており都営バスが同方向に数多く走るが、こちらはまさに裏道のみを走るので終点の船堀駅へのアプローチが突然すぎていきなり終点に着いてしまった感がある。
およそ30分の短い路線だが、年に1回だけのお祭り騒ぎのためだけに維持している路線ではなく、地下鉄へのアクセス路線として便数は少ないものの活躍している最東端路線だった。
船堀駅には江戸川区の公共施設で「タワーホール船堀」がある。103メートルの展望台へは7階から専用エレベーターで無料だ。船堀駅は都営新宿線の地上駅なので荒川を渡る電車や、下を見ればバスターミナルに出入りする都営バスの動きがミニカーのように見える。
この路線に乗車した時にはバスの車窓とともにタワーホール船堀からの眺望も同時に満喫してみてはいかがだろうか。晴れていればスカイツリーはもちろんのこと富士山もきれいに見える。