1つのバス路線を追うのではなく特定の駅を発着地として路線バスで巡るプチ旅記事。前回は橋本駅を発着地としてバス路線でさまざまなスポットを巡った。今回はその第3弾で淵野辺駅発、相模原駅着にして路線バスで巡った。
文/写真:古川智規(バスマガジン編集部)
取材協力:相模原市総合メディア戦略室
宇宙からスタート!
淵野辺駅はJR横浜線の駅で南口からスタートする。その前に相模原市はJAXAの相模原キャンパスがあるので、宇宙に関係するモノがある。取材に協力してもらった相模原市総合メディア戦略室の担当者がバスターミナルの前で下を探せとの案内。
何があるのかと思えばきれいなカラーマンホールだった。デザインはもちろんJAXAの探査機なので、隠れてはいないが隠れた名所のひとつだろう。
まずは淵野辺駅南口から「淵53」系統で乗り換えのため、田名バスターミナルに向かう。始発から終点まで乗車するが所要時間は30分程度だ。当地は住宅街だが鉄道が通っていないので、もっぱらバスでの移動になる。
地図を眺めると小田急が唐木田から延びればこのあたりになるのだろうが、その予定はなさそうなのでバスターミナルを設置して、各方面や駅への中継地点となる。
田名バスターミナルから「相17」系統に乗り換えて2停目の「ふれあい科学館前」で下車する。3分ほどだが坂道が多いためバスの方が良い。バス停の名の通り「相模川ふれあい科学館」に立ち寄る。
郷土資料館と水族館の合わせ技!
相模川ふれあい科学館はいわゆる水族館だが、イルカショーがあったりサメがうようよいたりするわけではない。どちらかというと、相模川の上流から海までのさまざまな展示が主要なコンテンツで、それに加えて年4回の特別展がある。
取材した日はウーパールーパーが展示されており、昭和の時代を生きた記者の年代ではエリマキトカゲとともに懐かしさしかない。若い方には昔流行ったことすら知らないだろうから、逆に目新しさがあるのかもしれない。
展示の内容は画像ギャラリーに収録したので、そちらでご覧いただきたい。なお記事公開日現在は「メダカ展」が開催されている。
名水間違いなし!
一度、田名バスターミナルまで戻り、「橋57」系統で7分程度、6停目の「水場」バス停で下車する。ここには本当に「水場」があるからおどろきだ。「水場のヤツボ」は相模川沿いにある湧水地で、江戸時代から生活用水として長く使われていた湧き水を集めた沢のことだ。
ここで相模原市役所の力を借りて、説明を受けるために「おもてなしの心」を持ち、観光客を楽しませるべく活動を続ける「相模原市観光マイスター」の𠮷澤紀元さんにご足労いただいた。
同氏によると多くの伝説や由来のある沢だが、現在では衛生上の観点から湧水は飲用しないように注意喚起されているとのこと。しかし昔から飲まれていた湧水なので味は良いとのことだった。
記者の自己責任で飲んでみた!
ここからは記者の責任で実際にヤツボの水を飲んでみた。非常にまろやかで雑味がなく美味しい水だった。現在の厳しい法律上の問題から、飲用ができても定期的な水質検査等の必要があり飲用不可とせざるを得ないのだろうが、間違いなく名水だと思うので市役所にはフィルターを通して飲用に適する水にするなどの改善を求めておきたい。
文字通りターミナルとして今回は活用している、田名バスターミナルに戻り、「相17」系統で8分ほど、6停目の「グリーンプール入口」停留所で下車。相模原菓子工房ら・ふらんすに行く。