■松阪のグルメは牛肉だけではない!
次のバスがやってきた。所定の時刻より10分ほど遅れているようだった。行き交うバスを見ていたが、この路線は無料の効果かクーポン券の効果か、乗車人数もかなり多いようで続行便や臨時便も運行されているようだった。
混雑に合わせて対応できるように、道の駅飯高駅や大石バスターミナルには三重交通があらかじめバスを回送して待機していたのはさすがだ。
10分ちょっとの乗車で大河内小学校前バス停に到着した。ここで昼食をとることにした。バス停前には松阪市の誇るB級グルメである松阪鶏焼き肉の有名店である前島食堂がある。テレビやドラマでも度々紹介され、遠方から食べにやってくる人もいるほどだ。
早速、鶏焼き肉を堪能した。三重県で開催された「2023東海・北陸B1グランプリin四日市」でゴールドグランプリを獲得したのが何を隠そう松阪鶏焼き肉だ。人気もあり休日は行列必至だが、バス停の目の前という立地なので、ぜひ松阪グルメを楽しんでいただきたい。
■観光らしいこともしよう!
食事を終えたならば細かくバスで刻んでいく。大黒田小林バス停、愛宕町バス停で途中下車、そこから少し歩いたところにある平生町バス停から再び乗車して本町バス停で下車した。本町は松阪市の中心部にあたる場所で、松阪駅からは西に位置する。伊勢街道が通り、昔ながらの町並みを見ることができる。
次のバスまで観光することにした。このエリアには歴史的な建造物や観光スポットが集中しており、周辺を歩くだけで十分楽しむことができる。交差点近くには「豪商のまち 松阪観光交流センター」があるので、まずはここで観光情報を調べてみよう。
道沿いに歩いていけば、松坂城跡や御城番屋敷、松阪神社があり、観光交流センター周辺では市役所や旧長谷川治郎兵衛家、本居宣長旧宅跡地、三井家発祥地などの旧跡を見ることも可能だ。なお三井家発祥地は通常じは非公開だが、あの三越の前身である呉服店越後屋を創業したのは松阪出身の三井高利その人である。
■本州ナンバー2の長距離路線にチョコッと乗る!
次は本町交差点近くにある、よいほモール北バス停から乗車する。こちらは市内を走行するコミュニティバス「鈴の音バス 三雲松阪線」である。コミュニティバスなので塗色は違うが三重交通運行のバスである。
松阪市内から津方面へと向かうバスは途中商業施設などを経由して約30分で三雲地域振興局バス停に到着した。裏手にある名物のたい焼きを食べて、再び松阪駅前行きのバスに乗車した。
日曜日ということもあり、夕方の道路が少しずつ混み始めてきたようで、松阪駅前には予定より20分遅れで到着した。当初の予定では、別の方面へ乗車する予定だったが乗り継ぎに失敗したので、鈴の音バスの市内循環線に予定を変更した。
そろそろ外も暗くなる時間だが、普段よりも多くの乗客が乗り降りしており、どのバスも遅れが目立っているようだった。国道42号に近い、山室入口バス停にて下車した。最後は国道42号沿いにある花岡山バス停から乗車である。
最後に乗車したのは松阪駅前行きバスである。バス側面には「熊野古道ライン」「HYBRID」の大きな文字が目を引く。以前にも乗車記事にした松阪熊野線だ。
路線の長さからみれば少しの距離だが、やはりこのバスにも乗っておきたくて足を伸ばしたのだ。車内に入ると大きめのハイバックシートやカップホルダー、USBポートなど通常の路線バスとは違う雰囲気を感じる。
バスは順調に走行し、松阪駅前バス停に無事到着した。熊野市にある三交南紀を13時20分に出発し松阪駅前には10分遅れの17時50分到着というロングラン運行だ。筆者は朝から乗車した無料デーの行程をここで終えることとした。
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