■北海道拓殖バス51系統に乗りバスだ!
然別湖へ行くバスは1路線のみ。北海道拓殖バスが運行する「51系統 鹿追・然別湖線」がそれだ。JR帯広駅隣の帯広駅バスターミナルと、然別湖畔温泉までの約66kmを結ぶ、ちょっとした中距離路線だ。
1日上下4本ずつと便数は少ないものの、然別湖畔での宿泊を前提に、チェックインと翌日のチェックアウト時間に合わせたダイヤが組まれているため、泊まりで行くなら凄く使いやすい。
帯広駅を出発して市街地を抜けると、しばらくの間は広々とした畑の先に白樺の木が並ぶような、いかにもな十勝平野然とした景色の中を進んでいく。信号が少ないため平均速度は38km/hくらいまで上がる。
■景色の変化が楽しい峠越え
前述の通り、然別湖があるのは標高810m。帯広駅周辺の標高は38m程度なので、途中から自ずと上り坂が始まる。1時間ほど経った後に停まる中間地点「鹿追営業所」バス停の標高は210mだ。
鹿追から先が本格的な勾配区間となり、クライマックスには標高907mの白樺峠が控えている。木々の背が高いため、乗車しながらでは少し見えづらいが、頂上付近で進行方向右側に十勝平野を望むタイミングが一瞬だけある。
高いところを目指すバスというのは、大体どれに乗っていても楽しい。白樺峠の頂上を越えて少し下った先が然別湖だ。高所ゆえ気温がぐっと下がり、湖が見えてくる頃には周囲がすっかり雪景色に変わった。
バスは湖畔に乗り付ける。帯広駅からの所要時間は約1時間40分。途中の鹿追営業所で2分停まるが、ダイヤ的な時間調整の意味合いが強いようで、51系統にトイレ休憩は原則ないと考えておくのがベターと思われる。運賃は1,680円だ。
北海道最高地点の天然湖・然別湖へ行く、北海道拓殖バス51系統の場合、時刻設定が丁度よく、市街地から乗り換えなしで簡単に来られると言う点で、湖との関係は「蜜月」といったところか。
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