注目の二種免許は?
一方で第二種免許については「十九歳以上であり、かつ、普通自動車免許等を受けていた期間が通算して一年以上」と緩和される。前項の規定に基づいて普通免許を18歳で取得すれば最短で19歳で大型二種免許も取得できることになる。
もともと、普通免許で4トン車が運転できた時代に慣れない運転者が事故を多発させたために中型免許が新設され規制が強化された。
ところがこれまで普通免許で運転できていたトラックが運転できないことから若い運転手不足に陥り、まずは陸運業界から悲鳴が上がる。そこで準中型免許を新設してトラックが運転できるように若干の緩和をした経緯がある。
バス業界では?
バス業界では中型二種で運転できるバスもあるが、基本は大型二種免許だ。二種免許が必要なことでは同様のタクシー業界でも結局は二種免許取得の年齢的条件や免許経歴年数がネックになり運転手が集まらないと悲鳴を上げる。
ここでは運転免許制度につてのみの考察なので、待遇や労働時間等の問題は議論の対象にはしないが、とにかくトラックやタクシー業界も含めて行政に対して要望を出した。行政としては規制に踏み切った理由が事故の多発だったので、安全対策ができるならば受験資格の見直しを検討してもよいとの結論に至った。
現有免許には影響しない
今現在持っている免許には一切影響せず、乗れる車両にも変わりはないが、取得制限が緩和されることにより、今後は新たに中型・大型・二種の免許が取得しやすくなるのは事実だ。
免許が取得しやすくなることによる若年運転者への安全性の問題が指摘されそうだが、免許を持っているからと採用者を直ちに営業運転に就かせる事業者はないと考えられるので、優良な運転士を持続的に育てる事業者の力量が試されるのだろう。
規制と緩和を短い期間に繰り返してきた運転免許制度だが、これを機にバス業界の運転士不足は抜本的な解決を見るのかが注目される。
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