ひとつのバス事業者を掘り下げて紹介する、バスマガジンの名物コーナー。今回は2020年に遡って、1月発売号で掲載した、名鉄バス編を振り返って紹介する。
一般路線、長距離高速路線、エアポートリムジンから送迎輸送まで、バス運行のあらゆる形態を持つ名鉄バス。実は1960年代という、比較的早い時期からモータリゼーションの波が訪れた愛知県内において、積極的に推し進められた鉄道代替を名鉄バスが担当したことにより、この充実のネットワークと路線密度が実現したといえるのだ。
(記事の内容は、2020年1月現在のものです)
構成・執筆・写真/加藤佳一(B.J.エディターズ)
※2020年1月発売「バスマガジンVol.99」より
【画像ギャラリー】名鉄バスが走る風景を見る! バス会社潜入レポート 名鉄バス編【その2】
■長距離高速バスは東北へ九州へ 通勤通学客に人気の近距離路線
●豊田スタジアム
一般路線バスの沿線と名鉄バスセンターや栄を直結する近距離高速バスは通勤通学客などに人気。愛知学院大学、豊田、桃花台(とうかだい)、多治見へ運行されている。観光や買い物のニーズに応えるものには、長島温泉、明治村、土岐プレミアムアウトレットへの路線がある。
長距離高速バスは名鉄バスセンターを起点として、京都、神戸、奈良、福井、金沢、富山、高山、伊那、飯田、松本・長野への昼行便、上高地、新潟、富士五湖、新宿への昼夜行便、徳島・松山、福岡、宇都宮・福島、仙台への夜行便を運行。
●長久手(ながくて)古戦場
このうちJRグループと共同運行している京都、神戸、福井、金沢、高山の各路線はJR名古屋駅にも乗り入れている。
また中部国際空港へ名古屋市中心部、藤が丘、豊田から、県営名古屋空港へ名古屋市中心部からのリムジンバスを運行している。
貸切バスは名鉄グループの再編により、2000年代に大半を名鉄観光バスに移管。現在は送迎輸送などに限定して営業している。