利用シーンを具体的に想像して
そのダイヤの上に、実際の利用者像やシーンをかぶせるような感じで、必要なサービスを決めていく。都市への出張、就職活動、コンサート、有名店でのショッピングといった利用シーンを想定すれば、パーク&ライド、復路便の直前での便変更など求められる要件は自ずと導かれる。
現状との差分を洗い出すことができれば、あとはなるだけ軽く(低コストで)それらを実現する方法を考えることになる。
ここまで実現して初めて、次は攻めの施策となる。地方部の人口が毎年1%ペースで(つまり10年で約1割)減少する以上、現在のメイン市場は縮小することは明らかだから、より収益性を高めるダイナミック・プライシングが重要だし、長期的には、都市側さらには域外や海外からの観光需要取り込みが必須となる。
コロナ禍の運休、減便という厳しい現状は、しかし、自社の路線のあり方を見つめなおす大きな機会でもある。