高速バス乗客はほぼ地方在住者!! 地方発早朝路線の拡充など、今こそダイヤの見直しを

利用シーンを具体的に想像して

 そのダイヤの上に、実際の利用者像やシーンをかぶせるような感じで、必要なサービスを決めていく。都市への出張、就職活動、コンサート、有名店でのショッピングといった利用シーンを想定すれば、パーク&ライド、復路便の直前での便変更など求められる要件は自ずと導かれる。

 現状との差分を洗い出すことができれば、あとはなるだけ軽く(低コストで)それらを実現する方法を考えることになる。

 ここまで実現して初めて、次は攻めの施策となる。地方部の人口が毎年1%ペースで(つまり10年で約1割)減少する以上、現在のメイン市場は縮小することは明らかだから、より収益性を高めるダイナミック・プライシングが重要だし、長期的には、都市側さらには域外や海外からの観光需要取り込みが必須となる。

 コロナ禍の運休、減便という厳しい現状は、しかし、自社の路線のあり方を見つめなおす大きな機会でもある。

【画像ギャラリー】海外で活躍する日本のマイクロバスと不思議なバス(5枚)

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バスマガジン Vol.129は6月23日発売!! 美しい写真と詳細なデータ、大胆な企画と緻密な取材で読者を魅了してやまないバス好きのためのバス総合情報誌だ!!  巻頭の[おじゃまします! バス会社潜入レポート]では、会津乗合自動車を特集。同社は福島県の約4割の面積を占める会津地方を営業区域とし、路線は会津盆地の若松・坂下・喜多方を拠点に、平野部の住宅地域から中山間地域へ広がるほか、東部の猪苗代・郡山湖南地区と南部の田島地区にも路線を有している。