高速バス乗客はほぼ地方在住者!! 地方発早朝路線の拡充など、今こそダイヤの見直しを

利用シーンを具体的に想像して

 そのダイヤの上に、実際の利用者像やシーンをかぶせるような感じで、必要なサービスを決めていく。都市への出張、就職活動、コンサート、有名店でのショッピングといった利用シーンを想定すれば、パーク&ライド、復路便の直前での便変更など求められる要件は自ずと導かれる。

 現状との差分を洗い出すことができれば、あとはなるだけ軽く(低コストで)それらを実現する方法を考えることになる。

 ここまで実現して初めて、次は攻めの施策となる。地方部の人口が毎年1%ペースで(つまり10年で約1割)減少する以上、現在のメイン市場は縮小することは明らかだから、より収益性を高めるダイナミック・プライシングが重要だし、長期的には、都市側さらには域外や海外からの観光需要取り込みが必須となる。

 コロナ禍の運休、減便という厳しい現状は、しかし、自社の路線のあり方を見つめなおす大きな機会でもある。

【画像ギャラリー】海外で活躍する日本のマイクロバスと不思議なバス(5枚)

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【9月20日発売】巻頭特集は「東急バス」!! ほか楽しいバスの企画満載の バスマガジン126号!!

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バスマガジン Vol.126は9月20日発売!! 美しい写真と詳細なデータ、大胆な企画と緻密な取材で読者を魅了してやまないバス好きのためのバス総合情報誌だ!!  巻頭の[おじゃまします! バス会社潜入レポート]では、東急バスを特集。東京都から神奈川県において都市部から住宅地、田園地帯まで広いエリアを綿密なネットワークを展開、さらに高速路線バスやエアポートリムジンも大活躍。地域住民の足としてはもちろん、首都圏の動脈ともいえる重要な存在だ。  続く特集は、ついに日本に上陸しさらに種子島での運行が決まった、ヒョンデの電気バス[ELEC CITY TOWN]の試乗インプレッション。日本におけるヒョンデの本拠地である横浜・みなとみらい地区で、徹底的にその性能を確認した。  バスの周辺パーツやシステムを紹介する[バス用品探訪]では、なんと排出ガスからほぼ煤が出なくなるというエンジンオイルを紹介。この画期的な商品「出光アッシュフリー」について、出光で話わ聞いてきた。  そして後半カラー特集では、本誌で毎号、その動向、性能を追跡取材してきた「カルサンe-JEST」。このトルコ製小型電気バスがついに、運行デビューを果たした。その地は長野県伊那市と栃木県那須塩原市。今後の活躍が期待される出発式を紹介する。