バスドライバーはプロフェッショナルで無事故無違反は当然のこと。しかし、どうしても避けられないのが交通違反。もし違反をしてしまった場合にバス運転手はその場で検挙されるのだろうか、それとも営業終了後に切符を切られるのだろうか!?
文/写真:古川智規(バスマガジン編集部)
【画像ギャラリー】安全に旅客輸送をする各地のバスたち(6枚)画像ギャラリー違反を現認されればもちろん捕まる!
交通違反に例外を認めるのは緊急車両等の特殊な場合のみので、バスであろうがトラックであろうがタクシーであろうが、違反をすれば検挙される。現実の問題として交通違反で捕まっているバスを見たことはないが、通常の営業運転において違反することはほとんどないのがその理由と言えるだろう。
統計によると交通反則を告知される(青キップを切られる)理由の上位は、速度超過・一時停止違反や踏切不停止・信号無視・携帯電話使用や保持・通行禁止違反(順不同)等だ。
いずれもバスを運転していて犯しようがない違反ばかりなので、捕まった現場を見たことがないのは当然なのかもしれない。
もっとも捕まったケースがないのかと言えばそんなことはなく、乗用車と比較して数は少ないものの検挙例はある。また人身事故等で赤キップ相当の違反となれば、これはまた別の話だ。
細かいことを言えばきりがないが…
重箱の隅をつつけばあらゆる違反を犯しているのかもしれないが、それは乗用車でも同じ。警察官が現認していないので検挙されないだけなのか、反則を告知(青キップを切る)するまでもない、あるいは告知票(白キップ)を切るまでもない些細な違反だったのかということであろう。
警察官も交差点や事故多発地、重点取締地域やスクールゾーン等で取り締まりのために「張って」いる以外は、違反事項を厳格に適用してバシバシ取り締まるようなことはない。
だれにでも「うっかり」はあり、その時に警察官が見ていた等の「不運」はあるだろうが、いずれにしても普通に安全意識をもって運転していれば捕まるほどの違反を犯すことはない。
最近のバスにはドライブレコーダーや防犯カメラ、デジタルタコグラフでの運転記録とさまざまなセンサー類が搭載されているため、運転士は車内外ともに気を配らなけらばならない状態で運転をしていることは確かだ。
だから違反しないというよりも、やはりプロドライバーとしての誇りや意識で安全な運行が保たれている面があるのも事実だろう。
一部の無法者を除き、だれも違反を犯したくて運転しているわけではないし、事故を起こそうとして運転しているわけでもない。免許の種類にかかわらず運転者全員が安全に気を配れば違反や事故は無くならないまでも少なくはなる。そのような社会をみんなで作り上げたいものである。
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