スケルトンのバス!? モノコックって? バスの怪しい専門用語が謎すぎる

■入れ替わるように誕生したスケルトン

 モノコックの一方で「スケルトン」と呼ばれる技術を用いたバスが登場したのは1977年だった。

スケルトン構造で作られている最近の大型路線車
スケルトン構造で作られている最近の大型路線車

 スケルトンは細身の金属の管を何本も組み合わせ、ボディ/下回りを含めた車体全体が骨組みで構成されているのが特徴だ。

 骨組みだけで車体の負荷を支える作りになっており、ボディの外板が車体の強度に関与する要素はあまりなく、単に貼り付けてあるだけに近い。

 やや重くなるのが弱点であるが、車内スペースが広く取れるのに加えて、窓を大きく作れるといった利点を持っている。

 1980年代に入ると急速にスケルトン構造が普及し始め、入れ替わるようにしてモノコック構造は姿を消していった。

 最近作られているバス車両のほとんどが、このスケルトン構造を採用している。

■簡単に見分ける方法

 1980年代前半には既にスケルトン構造が主流になっていたため、モノコック構造のバスは、今となってはかなり古いと感じるバス車両より、さらに前世代のビンテージカーの域に達している。

少し古めのバスでも、近年まで残っていた車両はスケルトン構造のほうが多数派
少し古めのバスでも、近年まで残っていた車両はスケルトン構造のほうが多数派

 2023年現在で現役の車両は数台しかない。とはいえ写真などで年式が古そうな車両を見た時に、車体がどちらの構造かを、一目で簡単に見分ける方法があるかといえば、一応ある。

 モノコックの車両は強度を増すため、ボディ全体が丸みを帯びたデザインになっているものが多い。一方でスケルトンは少々角張っている。

 また、全車に当てはまるわけではないものの、ボディの外板を見るとモノコックかスケルトンかがすぐに分かる。外板を固定するためのリベットが大量に打ってあれば大抵はモノコック構造だと思ってOKだ。

 ちなみに、スケルトンのような外観をしていながら実態はモノコック構造の、通称「バケルトン」なる変わり種も存在したが、現在見られるとすれば倉庫がわりに置かれている廃車体くらいだろうか……?

【画像ギャラリー】覚えると一層バスが楽しめる用語!? モノコックとスケルトン(6枚)画像ギャラリー

最新号

【3月27日発売】巻頭特集は「立川バス」と「エルガEV試乗」!! 楽しいバスの企画満載の バスマガジン124号!!

【3月27日発売】巻頭特集は「立川バス」と「エルガEV試乗」!! 楽しいバスの企画満載の バスマガジン124号!!

【3月27日発売】巻頭特集は「立川バス」と「エルガEV試乗」!! 楽しいバスの企画満載の バスマガジン124号!!