「クラクション」がフランス語だってマジ!? バスは何カ国語で出来ている?

■まさかのフランス語!?

 発音がちょっと英語らしくない部品が一つ残っている。今日では警音器の通称になっている「クラクション」がそれだ。英語圏では「ホーン(Horn)」と呼ぶのが普通であるため、クラクションも和製英語に数えることがある。

 とはいえ「クラクション」という響きは漠然とフランス語を彷彿とさせる。本当にそうなのか、クラクションが何者であるかを掘り下げる興味がわいた。

 簡単に調べてみると、まずクラクションがホーンと同じく警音器の一種であるのは確かだ。ただし仕組みが異なり、初期の頃は空気圧で音を出していたホーンに対して、クラクションは動作に電気を利用した。

 音色もラッパ系と言うよりサイレンに似ている。アメリカ英語では、鳴らしている最中の音をオノマトペ化した「アウーガ」の通称でも伝わるらしい。

 日本でも最初はクラクションとホーンを別々に分けていたが、いつの間にか混ざってクラクションが警音器の総称に落ち着いたようだ。ではこのクラクションがどこで生まれたのか……ルーツを辿ると行き着いたのは1900年代の始め頃。

 電気式警音器の商品名に付けられた、ラテン語ベースの造語「クラクソン(Klaxon)」が元であり、考えたのはアメリカ人。とどのつまりクラクションも“英語”なワケだ。

■バスならではの法則性

バスに限ってはシートを「座席」と呼ぶほうがシックリくる?
バスに限ってはシートを「座席」と呼ぶほうがシックリくる?

 各部品を書き出してみて、どの種類の自動車にも付いている部品はカタカナ語が占めているが、バス特有の設備は漢字ひらがなで表現するものがかなり多く、バス車両ならではの法則性があったのも興味深いところだ。

 なお、車両全体を表す「バス」をアルファベットで書くと“Bus”になるのは周知の通り。ドイツ語ではブス、フランス語ではビュスと発音するため、「バス」もまた英語ベースのカタカナ語だと考えて差し支えない。

 これら44単語の出自を探った結果、バスは英語と日本語でできていると分かった。

【画像ギャラリー】近すぎるほど寄る…バス車両クローズアップ(7枚)画像ギャラリー

最新号

【9月20日発売】巻頭特集は「東急バス」!! ほか楽しいバスの企画満載の バスマガジン126号!!

【9月20日発売】巻頭特集は「東急バス」!! ほか楽しいバスの企画満載の バスマガジン126号!!

バスマガジン Vol.126は9月20日発売!! 美しい写真と詳細なデータ、大胆な企画と緻密な取材で読者を魅了してやまないバス好きのためのバス総合情報誌だ!!  巻頭の[おじゃまします! バス会社潜入レポート]では、東急バスを特集。東京都から神奈川県において都市部から住宅地、田園地帯まで広いエリアを綿密なネットワークを展開、さらに高速路線バスやエアポートリムジンも大活躍。地域住民の足としてはもちろん、首都圏の動脈ともいえる重要な存在だ。  続く特集は、ついに日本に上陸しさらに種子島での運行が決まった、ヒョンデの電気バス[ELEC CITY TOWN]の試乗インプレッション。日本におけるヒョンデの本拠地である横浜・みなとみらい地区で、徹底的にその性能を確認した。  バスの周辺パーツやシステムを紹介する[バス用品探訪]では、なんと排出ガスからほぼ煤が出なくなるというエンジンオイルを紹介。この画期的な商品「出光アッシュフリー」について、出光で話わ聞いてきた。  そして後半カラー特集では、本誌で毎号、その動向、性能を追跡取材してきた「カルサンe-JEST」。このトルコ製小型電気バスがついに、運行デビューを果たした。その地は長野県伊那市と栃木県那須塩原市。今後の活躍が期待される出発式を紹介する。