路線バスの「路線廃止」と「系統廃止」……どっちがどうで何が違うの?

■こんな違いが!? 路線廃止と系統廃止

 では、上記を踏まえつつ路線廃止と系統廃止の違いを考えてみよう。道筋などを書いたコピー用紙と模型のバスを例にすると……

・路線廃止 → コピー用紙を破って捨てる
・系統廃止 → 鉛筆で書いた道筋の線を消しゴムで消す

 のような感覚が近そう。

模型で表した路線廃止(左)と系統廃止(右)の違い
模型で表した路線廃止(左)と系統廃止(右)の違い

 実物のバスを例に置き換えると、バス会社(A社)が路線廃止を選んだ場合、本当に全てを捨てることになるため、同時に該当路線の営業免許も失い、そのバス路線があったエリアにA社のバスは一切走らなくなる。

 一方で、1つの路線の範囲内に系統が4つあったとして、その中の1系統だけ廃止にしたい場合、路線廃止すると他の3系統も巻き込まれて廃止になってしまう。

 そこで用いられるのが系統廃止という手続き。系統廃止すると、該当の系統の認可は原則なくなるが、路線の営業免許自体は残せるため、同じ路線内を走る廃止したくない系統は引き続き運行できる仕組みだ。

 ただし、リリース上で系統廃止となっていても、実態がほとんど路線廃止の場所もなくはないようで、路線廃止/系統廃止ともに「これ!」といった線引きをするのは少々難しいかも。

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