事故ったクルマも見てってね!! チェコにあるバス工場のオープンデーに参加してみた件

■いじって遊べる憧れのアレ

 その隣のコーナーは、子供たちが大喜びの「光モノ」だ。廃車となったバスから抜き取った、ウインカーやブレーキランプ、ドア上の開閉警告灯などで、ボタンを押すときちんと点灯するのだ。

子供たちが夢中になる「光モノ」。音と光は最強の遊具だ
子供たちが夢中になる「光モノ」。音と光は最強の遊具だ

 もちろん、ドア開閉ランプはブザーも鳴る。これには男の子たちも夢中で、常に人だかりができている人気コーナーだった。

同じくタッチパネルで操作する案内表示。男の子はこういうの、好きなんでしょ?
同じくタッチパネルで操作する案内表示。男の子はこういうの、好きなんでしょ?

 同じく人気を集めていたのが、バスの行き先表示と車内の案内表示、そして車内放送の展示だ。操作パネルと連動し、行き先表示と車内案内表示が変化し、「次の停留所は…」と案内放送が流れる。子供たちはすっかり運転手の気分である。

■事故った(?)クルマもありのまま

 さらに奥へ進んでいくと、工場に入場中のバスが見えてきた。検査入場と思われる車両、事故や不具合で修理中の車両、廃車になって解体中の車両など様々だ。

事故で大破したSOR ICN10.5。新車として投入後わずか数か月で工場送りとなった
事故で大破したSOR ICN10.5。新車として投入後わずか数か月で工場送りとなった

 中には投入されたばかりなのに、衝突のはずみで相手車両が炎上でもしたのか、破損個所が焦げている新車の姿もあった。

おそらく事故で前面を破損し、修理を行っていると思われるSOR NB18
おそらく事故で前面を破損し、修理を行っていると思われるSOR NB18

 連節車のジャッキアップというのも初めて見た。大掛かりな検査はどうやって行うのかが気になっていたが、連節された状態で、2車体を一気に持ち上げていた。幌の部分を切り離すのは、修繕が必要な事故の際や、廃車解体の時以外はなさそうだ。

屋根上のエアコンを見学。普段はあまり見ない場所だ
屋根上のエアコンを見学。普段はあまり見ない場所だ

 屋根の上のエアコンも見せてもらえた。滅多に見られないとあって、見学には長い列ができていたが、脚立は人数制限があるので、見るまでにかなり時間が掛かった。とはいえ、なかなかバスの屋根に上がる機会は無い。

屋外には1両だけ製造された試作トロリーバスがひっそり展示されていた
屋外には1両だけ製造された試作トロリーバスがひっそり展示されていた

 屋外にも、旧型車から最新の車両まで、多数の車両展示が行われていた。表向き家族連れのためのイベントとは思えない、マニアも十二分に楽しめる、非常に濃い内容のイベントで、中年男性(筆者)も丸1日掛けてじっくりと楽しませてもらった。

【画像ギャラリー】プラハのバス工場オープンデー(23枚)画像ギャラリー

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