■はとバスガイドの秀逸さは期待以上!
走行中は基本的に幌は閉じられるので暑さも半端ではないが、見える景色はガイドが最後列座席から案内してくれるので聞いていれば暑さを気にしている場合ではない。
はとバスガイドの案内の楽しさと緻密さは定評があるが、コースの案内はともかくとして、機材のことや特別塗色のことまで案内しており、航空マニアでもうなるほどだろう。
後でガイドに聞いてみたのだが、航空マニアというわけではなく本コースの担当が決まり色々と調べて勉強していくうちに奥深さを知り、ニワカの航空マニアニアになってしまったようだった。それでもその知識量はなかなかのものだ。これは、さすがのはとバスのプロの技と言ったところだろうか。
ターミナル付近を走行中に地上職員がバスに手を振ってくれたり、なんと日本航空のパイロットが操縦室から手を振ってくれたりと空港・航空会社・整備関連会社までこぞって大歓迎のおもてなし。
それはそうだろう。ダブルデッカーのバスが空港内を走り回ることなど通常ではあり得ないことだ。せいぜいランプバスやクルー輸送用のマイクロバスが走る程度だ。その歓迎ぶりをガイドが目ざとく見つけて案内するのだから、目の配りようは中途半端ではない。
■滑走路わきで停車! そして幌全開
滑走路のすぐわきでバスが停車した。途端に幌が全開にされ、潮風が車内に吹き込んでくる。バスの前後方向が滑走路なので風向きにより運用滑走路は異なるが、この日のこの時間は何とか離陸機が数便ほど飛び立つのが見えて車内は大撮影大会となった。
立って撮影してもよいが、座席の上に立つことはもちろん禁止だ。それでも大きな飛行機が自分の頭上低い高度を離陸していく姿は空港敷地外からの撮影では絶対に無理なアングルだ。
そして滑走路先端付近で再度停車し、警備員や運転士、ガイドが降車してバスの周りに立ち入り制限用の枠を張っていく。それが終了すると乗客の降車が許可され、カメラを持って制限枠の範囲内で滑走路方向にカメラを向ける。
離陸機が飛び立つ方向だったので、あっという間に突進してくる航空機が轟音で飛び立っていく様はファインダー越しでだけはなく肉眼でも見ておきたい。
参加者で航空マニアの方はスマホでレーダーアプリを起動して離陸する便や機材をチェックしていたが、なんとガイドまでレーダー画面を見ていたのはマニアと言わずして何と言おうか。なんでも案内には必須アプリらしい。
■制限区域内走行終了後はステキなお食事
他にも見どころやランプバスでも体験できない場所を通り、制限区域を抜けるとバスは第2ターミナルにつける。降車するともうエアロキングには戻れないので、すべての荷物をもって降車する。そのまま羽田エクセルホテル東急に案内され、食事が提供される。
機内食で最も人気のあるメニューはハンバーグだそうで、それに従いハンバーグのコースが出てくる。機内食そのものではないが、ホテルの食器で提供されるのでファーストクラス並みの食事と言えようか。
食事を終えるとターミナル内で時間内は買い物をすることもできる。ちなみにもっと空港に滞在したい方や、空港からの交通機関の方がお帰りに便利な場合は空港でツアーを離脱することもできる。その場合でもガーラに荷物を置いたままなので、出発時刻までに一度ガーラに戻ってからの離脱となる。
再びガーラに戻り一路、出発地の京橋に向かう。帰りはガイドの空港話や沿線の案内も入り、はとバス「らしさ」は最後の最後に出てくるので何となく安心できるのがはとバスの魅力だ。
参加時間帯や参加日、または天候により空港内で見える風景は全く異なるので、何度参加してもすべてが新しいツアーになるだろう。
日本一のマンモス空港で法律はもちろん空港独自の規則による制限が多い中、その制限を何とかクリアして万人が楽しめるツアーを企画したこと自体が驚愕と表現して差し支えはないだろう。順次ツアーの日程が開放されるようなので、空席があれば参加して損はないツアーだ。
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