「はとバス・羽田空港ベストビュードライブ」滑走路の真横に降り立つコースが衝撃すぎる!!

■車窓を楽しむ暇はない!

条文がびっしりと書かれた注意事項と同意書
条文がびっしりと書かれた注意事項と同意書

 京橋を出発したガーラは首都高速に入り羽田空港を目指す。レインボーブリッジ等の見どころもあるにはあるが、そんな観光案内は最低限で、そのほとんどが荷物の確認と法律と規則を含む注意事項の朗読、

 そして同意書への署名に費やされる。乗り換えた後のエアロキング車内には貸与されるA4サイズの透明なバッグに入るものしか持ち込めない。その他はすべてガーラ車内に置いていかなければならない。

 カメラは一眼レフでも望遠レンズでも構わないが、ストラップ付きのものに限られ、スマホでさえネックストラップを要求される。ない場合は支給されるネックストラップ付ケースに入れなければならない。

 飲料水は乗り換え時に支給されるミネラルウォーター1本のみが持ち込み可能で、それも支給のボトルストラップ装着の上で飲まなければならない。

 ちなみに制限区域内での降車時は持って降りることはできないので、飲みたい場合はエアロキング車内に戻って飲むことになる。これらは飛散物防止のための措置だ。もし物がバスから落下して飛散すれば最悪の場合、滑走路を閉鎖しなければならないからだ。

■羽田空港でお乗り換え!

第2ターミナルでガーラからキングへお乗り換え!
第2ターミナルでガーラからキングへお乗り換え!

 第2ターミナルに到着すると前にはエアロキングが停車していた。しかしすぐには乗せてもらえず、全員が件の透明なバッグをもって、まずはターミナル内のトイレに案内される。

 尿意とは無関係にまずはトイレに連れて行かれる。その心は、いったん制限区域に入ると簡単には出ることができないので、無理にでもトイレに行っておいてくれということだ。

 それが済むといよいよエアロキング乗車となるわけだが、金属探知機によるボディチェックと荷物検査、身分証明書類を確認して、あらかじめたすき掛けしておいた空のストラップにIDカードがガイドから装着される。

 このIDは記名されており、ツアー参加者本人しか立ち入れないようになっている。そしてミネラルウォータを支給されようやく指定座席に座ることができる。

 すると早速、撮影制限が始まる。まずはIDカードの撮影は禁止されているので残念ながら写真で紹介することはできない。制限区域内は関税法上の外国扱いなので、空港長の他に税関長の許可証も兼ねている。エアロキングはオープントップなのでエアコンはなくとにかく暑い。

 それは我慢するしかないが、飛んでいきそうなタオルやハンカチも基本的に使用が制限されているので、できればストラップで固定できるようなひも付きのものが望ましい。

■そしていよいよ制限区域に突入!

制限区域内で目に入るもののほとんどは巨大な航空機!
制限区域内で目に入るもののほとんどは巨大な航空機!

 空港内の走行コースは公表されない。運転士とガイドだけが知っている。もっともどこを走っているのかは、ガイドが説明してくれるので空港に詳しい方なら後からたどることも可能だが、これもセキュリティ上の理由からだ。

 制限区域に入るゲートは二重で、ここは撮影禁止。最初のゲートが開くとバス1台分のスペースに停車して警備員が乗り込み、全員のIDと氏名が符合していることを確認する。およそ10分程度かかるが、日陰になっているので暑さは和らぐ。

 ここからは警備員が複数人乗り込み、2階席の最前列に客席を向いて座る。理由はお察しの通りだ。物々しい雰囲気の下でバスは2番目のゲートを抜けて制限区域内に突入する。基本的にターミナルビル他すべての建物の側は撮影禁止だ。しかし航空機は撮影自由なので、ここからがカメラとレンズの性能が発揮される場面になる。

 航空機は大きいが離れたところを時速300km以上で飛んでいく(降りてくる)ので超望遠レンズが必要というのが航空撮影の常識だ。しかし駐機中の航空機は近くてデカいので広角レンズでないとファインダーには収まらない。

 昼間の明るい時間帯なので、F値が低い明るいレンズは必須ではないと感じたが、広角から望遠まで1台で済ませられる高倍率ズームレンズがおススメだ。

 ただしまんべんなくピントを合わせるためには絞り込まなければならないので、そのつもりの場合は明るいレンズが必要だろうか。

 記者はボディがキヤノンのEOS1DXで、レンズはEF28-300mmF3.5-5.6L IS USMとした。イメージセンサーがAPS-Cだと焦点距離が1.5-1.6倍になるので、そのあたりの考慮も必要だろうか。

 離着陸機は高速なので、シャッタースピードは1/1000秒以下で連写性能は高いに越したことはない。最近のスマホはバースト撮影に対応しているので連写は可能だが、デジタルズームだと後悔するかもしれない。

次ページは : ■はとバスガイドの秀逸さは期待以上!

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