■臨時便が先?
祭りの後片付けが進む中を再び「赤滝」バス停へと向かう。祭りから帰る人や、再び運賃無料デーを利用して乗車する人など、上下どちらの方向に向かうバス停も多くの人が並んでいた。次のバスは混雑による遅延で約15分遅れでやってきた。そして行先方向表示器は「三重交通」入口横の経路表示もなしだった。
車内の行き先表示は「道の駅飯高駅」となっていて、どうやら本来のスメール行きのバスに先行して途中の「道の駅飯高駅」までの臨時バスが仕立てられたようだ。車内はほぼ満員であったが各所で少しずつの降車があり、終点近くにはだいたい立って乗っているのは数人という状態になった。
■戻り便に乗り継ぎ失敗!
そして終点の「道の駅飯高駅」に到着した。ダイヤ上は少し休憩した後に、松阪駅前行きの復路となるバスに乗れる予定だった。松阪駅前行きのバスは反対方向のバスなのだが、スメールを出発して定刻でやってきたので、遅れていたこちらのバスとはうまい具合に接続できなかった。(要は間に合わなかったということ)
さらに続行の臨時便も道の駅に入る交差点ですれ違ってしまった。よって定期便にも続行便にも乗れなかったのだ。もっとも戻る便との接続というのは通常は考慮してないので、タイミングが悪かっただけの話だ。
■道の駅飯高駅
到着後に扉が開くと運転士と外にいた係員から、この先の利用者に対して後続でやってきたスメール行きのバスに乗り換えてもらうよう案内がされていた。元々のダイヤではここで5分ほど停車するのだが、遅れていたため乗降を確認したらすぐ出発していった。
時刻表を確認すると、次の松阪駅前行きの戻り便は17時38分発となっていて、まだ1時間半ほどある。仕方がないのでしばらく道の駅を散策することとした。「道の駅飯高駅」は1990年7月24日に地域の特産品販売所としてオープン。1993年4月22日に全国103ヶ所の施設と同時に、三重県下で最初の道の駅として登録された。
1000年以上も昔、この地方を統治していたのが飯高氏という人物で当時、都と地方を結ぶ公的な交通・通信手段を維持するために駅制を敷き、この地に「飯高駅」が置かれた。以来この地方は官営の馬継所として賑わい、やがて伝馬所、宿場町へと変容していった。かつての飯高駅にあやかり、当施設は名付けられたという。
2004年11月には温泉施設やレストランを設えた道の駅としてリニューアル、2005年4月には特産品販売所や体験施設が、7月には公園がオープンした。最近では4月に熟生ドーナツの店舗がオープンし話題となった。
筆者もせっかくここまで来たのならと購入してみたかったが、どうやら先にやってきた乗客が購入していったようで完売だった。また来る機会があれば食べてみたいと思う。
■鹿を食べる「シカ」ない?
また併設されたレストランでは、まだ食事メニューの提供が始まってなかったが掲示されたメニューを見ていると、ハンバーグやステーキなど松阪肉を使った定番の料理に始まり、この近くにある蓮(はちす)ダムカレー、そして山間部ということで鹿肉を使ったカレーと焼肉丼、猪肉を使用したぼたん鍋なども食べることができる。
地元産のジビエなおでぜひ食べていただきたいメニューだ。ただし毎日数量限定ということなので、注文する際は注意していただきたい。辺りもすっかり暗くなった頃に、ようやくバスがやってきた。
乗車前にはスメールからやってきたバスの混雑具合を見て、臨時便を出すかどうか決めるということだったが、あまり乗車していないようで、定期1台で何とかなりそうである。ほぼ定刻で出発したバスは、順調に国道166号線を走行していく。終点の松阪駅前には定刻より約10分遅れでの到着した。
乗車回数としてはそれほど多く乗れなかったが、無料だからといって運賃や距離を稼ぐ目的でもないので帰宅することとした。さすがにこの時間ともなると、乗り潰しを楽しんでいる人は見かけなかったが、折り返しで再びスメール行きとなるバスにはまだ多くの乗客が列を作っていた。無料のパワーだ。
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