温泉が出たぞぉ~!! バスで渥美半島の温泉を堪能ってマジ?

温泉が出たぞぉ~!! バスで渥美半島の温泉を堪能ってマジ?

 景色や自然に触れ、料理に舌鼓を打つ等、観光旅行の楽しみは多いが、やはり温泉の人気は高い。日本には約3000ほどの温泉があるというが、火山国なので多いのは当然だ。今回は最近出た温泉で知名度が低いため、PR目的で企画されたバスツアーに参加したのでレポートする。

文/写真:東出真
編集:古川智規(バスマガジン編集部)
(詳細写真は記事末尾の画像ギャラリーからご覧いただくか、写真付き記事はバスマガジンWEBまたはベストカーWEBでご覧ください)

■行先は渥美半島!

元高速車の三菱ふそうエアロエース
元高速車の三菱ふそうエアロエース

 3月に入った最初の休日に名古屋駅に向かった。新幹線口ではなく、広小路口からバスは出発する。JRバスには違いないが今回は高速バスではなく、JR東海バスが催行する観光ツアー「つばめツアー」で、集合場所が広小路口の専用バス停となっていた。すでにバスが到着しており、参加者が受付を済ませバスに乗車していた。筆者もバスの入口で名前を告げ、指定された座席に向かった。

 バスが動きだすと、添乗するバスガイドより本日の行程や注意事項の説明があった。名古屋駅広小路口を出て高速道路を使い、渥美半島へと向かう。道中の渥美半島内にある道の駅を回りながら、伊良湖菜の花ガーデンで散策、その後に恋路ヶ浜を見て伊良湖港近くのホテルで伊良湖温泉を楽しむという行程だ。

JR TOKAI BUSと書かれているのが高速車ではない雰囲気を醸す
JR TOKAI BUSと書かれているのが高速車ではない雰囲気を醸す

 ところで「伊良湖温泉」という名称にピンとくる方は少ないだろう。実は伊良湖温泉は2020年に湧出した温泉で、実際に旅館等に引き入れられたのは2022年という新しい温泉なのである。筆者も同地に温泉が出たということを今回のツアーで初めて知った。そして伊良湖温泉のある愛知県田原市が温泉を多くの人に知ってもらい、気軽に体験してもらうために本ツアーが企画された。

 その名も「名古屋駅と伊良湖温泉をつなぐ無料シャトルバス」という、なんと入浴料や昼食代など実費を除けば、名古屋からの往復は無料というかなりお得なツアーになっている。

 実際に反響は大きく、募集が開始された2023年12月からわずか1週間ほどで設定されていた全ての便が満席となり、増便が決まるほどであった。ツアーは日帰りで温泉を楽しむプランと、伊良湖で宿泊し翌日のバスで名古屋に戻るプランの2つが用意され、今回は日帰りプランで参加することにした。

■元高速車が登場!

HIGHWAYがTOKAIに変わり貸切車に転用
HIGHWAYがTOKAIに変わり貸切車に転用

 また乗車しているバスについても説明があり、高速バスとして走っていたものを観光バス用として貸切車へ転用した車両だということだった。以前は東名・名神ハイウェイバスとして運用されていた車両で、車体の文字が「JR HIGHWAY BUS」から「JR TOKAI BUS」に変わったものの、設備はそのままだ。

海も美しい渥美半島
海も美しい渥美半島

 左右の座席が少しずつずれていたり、夜行バスとしても使える遮光カーテン・大きな窓にUVフィルム、降車ボタンなど高速バスの設備が残っていた。また車内上部にはプラズマクラスターも付いていて、これも以前の設備のままで、換気もしっかり対策がされている。

 最初に立ち寄ったのは道の駅「田原めっくんはうす」である。ここで昼食、買い物で45分の降車休憩が取られた。館内には食堂もあるので、ゆっくり食事を取ることができた。休日ということもあり駐車場や地元の野菜や特産品の並ぶ店内は混雑していたが、バスツアーでは停車場所は確保されているので安心できるのが嬉しい。

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