■一面の菜の花畑
バスに戻ると伊良湖温泉と書かれた袋が各座席に置かれていた。観光案内のチラシ・パンフレットのほか、お菓子のプレゼントも入っていた。出発前には田原市観光協会の方が挨拶で車内に登場、伊良湖温泉のPRを行った。
次に向かったのは伊良湖菜の花ガーデンである。東海地方の方ならお馴染みの季節スポットだが、2月から3月にかけて菜の花畑を公開して楽しむイベント「渥美半島菜の花まつり2024」が開催されている。
週末ともなると多くの観光客で賑わうが渋滞が発生しやすく、また名古屋から距離もあるので訪れたことのない人も多いだろう。筆者も行ったことはなかったが、本ツアー参加で見ることができた。
広々とした区域一面に咲き並んだ菜の花の黄色がどこまでも続き、春の訪れを感じる。ここでも45分の滞在時間が設定されたが、端から端まで見て楽しむにはもう少し時間がほしい。ちなみに「渥美半島菜の花まつり2024」は入園料が必要だが、田原市の好意なのか乗車中に入園券が配られ、無料で入ることができた。
■伊良湖温泉
バスはその後、恋路ヶ浜を経由し、伊良湖温泉に到着した。今回は伊良湖港近くに建つホテル「伊良湖リゾート&コンベンションホテル」で日帰り温泉を利用する流れだ。
そして当地で日帰りプランと宿泊プランで行程が分離される。日帰りプラン利用者は1時間の日帰り温泉などを楽しんで、再びロビーから出発する帰路のバスに乗車するが、宿泊プラン利用者は別のバスでそれぞれ申込みをした宿泊施設へと向かう。
前日に宿泊プランを申し込んだ利用客は、出発時間に合わせてホテルまで送迎車でやってきて、同じバスに乗車するという流れだ。降車時に帰り便の座席表がドアに貼ってあり、約半分ほどが入れ替わる感じだった。筆者はここまでは隣に人はいなかったが、帰りは相席になるようだった。
降車後、早速フロントで手続きを行い、日帰り温泉へと向かう。このホテルでは通常1200円のところ、今回は1000円と少し割引をしていた。タオルを受け取り、3階にある温泉へと向かうとオーシャンビューの大浴場が迎えてくれた。説明によると泉質はナトリウム・カルシウム-塩化物温泉だという。塩分を含むことから保温性が高く冷え性に、また殺菌効果も高いので「傷の湯」とも呼ばれている。
また、つるつるになる「美肌の湯」とも言われ、長湯を楽しむにも適している。筆者もいつもより長く浸り、温泉を満喫した。入浴後にはドリンクサービスも受けることができ、ゆっくりと海を眺めながら休憩を取った。
■さすが元高速車の貫禄!
ロビーで休憩していると入口にバスがやってきた。先程まで乗車していた人に加えて、昨日周辺のホテルに宿泊した人もそれぞれの送迎車に乗って集まっているようだ。トランクに荷物を入れ、座席表で確認しながら次々とバスに乗り込んでいった。
出発時間になりガイドが全員が乗ったことを確認すると、今度は名古屋へ向けて動き出した。ここまでやってきた道を逆に辿りながら、最後に立ち寄る道の駅「あかばねロコステーション」に到着した。
そろそろ陽も傾いてきた時間だが、ここも多くの観光客で賑わっていた。30分ほどの時間が設けられたので、買い物など楽しむことができた。そしてここを出るとバスは一路名古屋へ、途中渋滞の情報もあったが、なんとかうまく回避することができ、名古屋駅広小路口には当初の予定より少し早く到着した。
車内では今日1日の挨拶などが行われ、降車後はたくさんのお土産や思い出を持ってそれぞれ帰路へついたようだ。今回は温泉地へのツアーバス乗車記をお届けした。今の季節なら特に身体を温めたいので、このような温泉へ向かうツアーは人気だと思われるが、有名な温泉地ではなく知られていない温泉を訪ねての企画に参加するのも新しい発見があり悪くない。
さすがに今回のような運賃無料のバスはなかなか見つからないが、キャンペーン等をうまく利用して、得な旅行を計画してみるのはいかがだろうか。ちなみに貸切に転用された元高速車は、高速バスとしての運用に使われていただけあり、名古屋から伊良湖までのツアー全体で5時間ほど乗車したが疲れを感じることなく、ゆっくり快適に過ごすことができたことも付記しておきたい。
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