■新観光バスブランド「ふくい周遊 はぴバス」
次は福井駅である。こちらも表口となる西口には大きなバスターミナルがあり、ひっきりなしにバスが出入りしていた。隣には福井鉄道の路面電車が行き交い、また北陸新幹線延伸開業をお祝いするイベントも開催されていたり、お昼には航空自衛隊のブルーインパルスが飛行と、福井が輝く記念すべき1日であった。
筆者は東口へと向かうと、前面に垂れ幕を掲げたバスを見ることができた。こちらは「ふくい周遊 はぴバス」と称し、北陸新幹線延伸開業に合わせて始まったバスツアーである。福井市内や周辺の観光地を円滑に周遊できる着地型観光バスツアーのブランドで、県内の各バス会社がそれぞれのツアーを担当し、共通の「はぴバス」ブランドの垂れ幕を掲示するということになっているようだ。
午前には出発セレモニーと最初のツアー「初めまして ふくい名所旅 午前コースA」の出発見送りと、くす玉割りも行われた。また開業のお祝いに東京から「はとバス」も駆けつけ、午前中には「はとバス乗車体験」も行われ、福井県庁や福井市中央卸売市場などを巡ったという。
福井駅のロータリーに現れた黄色い「はとバス」の姿に足を止めて写真を撮る人も多かった。「はぴバス」ツアーはふくい名所旅が2コース、その他にも8つのコースが設定されている。催行日はそれぞれ違うので、サイトでよく確認の上で申込みしていただきたい。
ツアー案内にはどのバス会社が担当するのか記載されているので、事業者を選んでコースを決めるというマニアックな乗り方も可能だ。
■最終新幹線接続の深夜バス
最後に紹介したいのは金沢駅を出るバスである。金沢駅を出るバスは多く、高速バスは関西・関東や東北方面へも路線があり、夜になるとカラフルなカラーリングのバスがやってきては出発していく。そしてここにも新しく運行を開始した路線がある。それが福井駅行き「かがやき最終便連絡バス」である。
東京から金沢へ最終のかがやき519号に乗れば23時32分に金沢に到着し、これまでに比べると東京での滞在時間がかなり伸びた。しかし、それでも今回開業した福井県内までとなると、IRいしかわ鉄道に乗り換えても小松までしか行けず、その前のかがやき517号に乗車しないと福井へは行けない。
そこでこの最終のかがやき519号でも福井までたどり着けるように深夜バスを実証運行し、どれくらいの需要があるか福井県が調査することになった。
バスは金沢駅東口を23時50分に出発し、丸岡IC、福井北ICと停車したのちに、終点の福井駅東口に25時15分に到着する。運賃は大人3500円で事前の予約は不要だ。期間は3月末までとなっているが、4月以降も実証運行が予定されているという。このバスを利用すると東京での滞在時間が約1時間のびるというが、どれだけ需要があるのかが関心があるところだ。
東京での滞在時間が1時間ほど伸びるので、東京での飲食やライブ等、ギリギリまで遊びたい人にはうれしいニュースであり、定期運行になるのかどうかが注目される。
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