日本でも有数の過密さを極める福岡空港。昔は3つのターミナルが直線的に並び、第3ターミナルが国際専用だったのが、現在ではすべてが国内線ターミナルとして使用され、国際線ターミナルは国内線とは滑走路を挟んで反対側に新設された。
そうすると国内線と国際線を結ぶ交通機関が必要になる。その無料連絡バスの一部に連節バスが導入されている。今回は一般ユーザーにも便利な連絡バスのレポートとともに、バス好きにもたまらないベンツ・シターロGの連節バスに迫ろう。
文/写真:古川智規(バスマガジン編集部)
【画像ギャラリー】福岡空港の国内線と国際線ターミナルを結ぶ連絡バスの一部はベンツ・シターロ!
連絡バスの一部はシターロG
国内線と国際線を結ぶ交通は無料の連絡バスを利用する。概ね15分おきに運行され、全便ではないものの、メルセデスベンツの連接バス、シターロGが使用されている。ターミナル間を移動する連絡バスは大規模空港でターミナルが離れている空港では珍しいことではない。
例えば成田国際空港では第1ターミナルと第2ターミナルは電車で1駅分離れているので第3ターミナルを含めて連絡バスが運行されている。また第2ターミナルとLCC専用の第3ターミナルの間は徒歩連絡も可能だが、この間専用の直行連絡バスも運行されている。
福岡空港では滑走路の向こう側に行かなければならないので、空港を周回する道路を利用してもよいが、それでは時間がかかる。そこで福岡空港では制限区域内に連絡バス・業務用専用道路を設置してターミナル間を短絡できるようになっている。
制限区域内の専用道路に入る前にはゲートがあり、バスは一旦停止し運転士がリモコン操作でゲートを開ける。バスは進行してまた一旦停止しリモコン操作でゲートを閉じる。それを出口でもやってターミナル間を移動する。
専用道路内は2車線なので反対向きのバスと離合はできるが、このゲートゲート部分だけは1車線なので後にゲートに到着したバスは行き違いが終わるまで停車して待つ。
ゲートを開けるときは手前で停止すればよいが、閉じるときはバスの最後尾が門扉にかかってはまずいので、停止位置目標がありそこまでバスを走らせる。シターロだと連節車なので長いが理屈は同じだ。