■3列シート車復活は難しい?
期間限定とはいえ、おとずれ号の振興策としてスタートする独立3列+個室4室のスーパーハイデッカー車での運行が、3列シート復活になるかといえば現実は厳しい。すでに汎用の昼行仕様3列シート車は残っていないし、サービス向上のためにドル箱路線に投入すれば便数を増やさなければ積み残しが出る可能性がある。
そもそも運転士が不足する中で台数や便数を増やすのは難しい。よって少なくとも運転士不足が解消するまでは3列シート車の昼行での復活は現状では難しいと言わざるをえない。
■バスの快適さを堪能してほしい
それでも、はかた号仕様車が3時間半程度の中距離便に投入され、その快適性を堪能できるまたとない機会だ。はかた号のお試し乗りや、豪華シートでの弾丸旅行は、往復の交通そのものが旅の要素になるのは間違いないだろう。
かつては九州から長門市方面への急行列車や特急列車が走っていたし、サンデン交通が黒崎から仙崎まで一般道経由の長距離路線を持っていた。しかし鉄道では鉄道でも膨大な時間がかかり、別会社になってしまったので(JR九州と西日本)、直通優等列車が走ることは永遠にないだろう。
せっかく西鉄と長門市が協力して新規路線を開設した「おとずれ号」は、時間がかかるため北九州市内には停車しないが、この機会に乗車して普段よりワンランク上の車両に揺られながら、長門湯本温泉を「おとずれ」てみてはいかがだろうか。
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