■深い味わいの料理
料理は出てきたものに限っての感想だが、どれも味わい深く野菜をふんだんに使用しているとはいえ、それを感じさせないものだった。
肉料理については、下ごしらえは地上で行っているものの、仕上げの調理は1階席を改造した厨房で走行中に行っているため、作り立てである。よって特別な料理がレストランで出てくるのと同じタイミングなので、満足のいくものである。
シェフが料理が提供されたその都度、説明をガイド席で行うので、それを聞きながら食べるとよりツアーの意義や産地を想いながら食べることができるだろう。
■複合的な楽しみ方を!
ダブルデッカー車は現在では高速バスに多用されつつあり、乗る機会がまったくないわけではないが、オープントップで飲食をする仕様のバス、しかもエアロキングとなれば楽しみ方は複合的だ。
車窓や流れる夜景、ダブルデッカー車ならではの低い桁下通過のスリル、料理の味、意義等々のすべてが非日常である。エアロキングという場所と考え抜かれたコースによる車窓、厳選された食材、一流の料理人がそろって初めて完成するものなのだろう。
盛夏の熱帯夜をだるいものにとどめず、非日常による体験を深く心と写真に残して、残暑に向けて頑張りたいものだ。
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