大阪の夢洲(ゆめしま)で大阪・関西万博が開幕中だ。国際博覧会では2005年に愛知県で開催された愛・地球博以来20年ぶりで、大阪で開催された1970年の大阪万博以来55年ぶりの開催となる。もう万博を見に行った方もいるだろうが、今回はバスマガジンらしく会場や会場内を結ぶ交通手段に絞りレポートする。
文/写真:東出真
編集:古川智規(バスマガジン編集部)
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■大阪・関西万博とは
まずは大阪・関西万博についてご紹介しよう。正式名は2025年日本国際博覧会で、略称が「大阪・関西万博」である。大阪港エリアにある人工島「夢洲」に広さがおよそ155ha、東京ドーム約33個分という広さの会場だ。国内外のパビリオンのほか特長的なのは大屋根リングという1周2kmにわたる環状の木造建築物だ。
今回の万博の理念である「多様でありながら、ひとつ」を象徴する建物となっている。また万博のテーマは「いのち輝く未来社会のデザイン」だ。人間一人ひとりが自らの幸せや生き方を見つめ直し、それぞれの可能性を最大限発揮できる持続可能な社会を世界と共に創ること。人々が五感でテーマに触れ、自分のいのち、世界のいのち、全てのいのちの未来を楽しみながら考え学ぶ。いのちに真正面から向き合う史上初の万博である。
大阪・関西万博へのアクセスは複数あるが、そのうちバスによるアクセスは大阪市内からはもちろん、近郊都市や東京・横浜・さいたま・仙台からの夜行バス路線も経由するなど豊富である。筆者はこの中から2つの路線を利用した。
■大阪上本町駅
近鉄の大阪上本町駅に到着した。地上ホームには当駅発着の列車が並ぶ。9番ホームまであり近鉄を飾る様々な車両が停車する姿は壮観だ。地下にもホームがあり、こちらは大阪上本町の先にある大阪難波や尼崎、神戸方面につながる阪神なんば線直通列車等のホームだ。
ホームを歩いていくと北側に新しい改札ができていた。これが今回の大阪・関西万博のために整備されたバスターミナルへ向かう改札である。「バスターミナル改札口」となっており分かりやすい。見た感じでは駅員はおらず問い合わせ用のインターホンがあるほかは簡素だ。そして「万博会場ゆきシャトルバスのりば」という看板が設置されていた。
案内に従い改札を抜け通路先のエスカレーターを上がるとバスターミナルだ。階層としては地上ホームのもう1つ上の階になるだろうか。駐車場横に設けられたのが「近鉄上本町バスターミナル」だ。ホームは3つ用意されており、1番が大阪伊丹空港へ向かうリムジンバス、2番と3番が大阪・関西万博会場へのシャトルバス乗り場となっている。
万博の開催に合わせ3月にリニューアルされたということで、筆者はそれまでのこのバスターミナルを利用したことがないので、どれだけ使いやすさが向上したのかは分からないが、駅のホームからの導線も分かりやすく、また大きい段差もなく移動しやすいように感じた。
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