近年ではコンテンツの魅力を生かした取り組みとして「ポケモンローカルActs」という、道や県ごとに選ばれた「推しポケモン」が地域の魅力を国内外に発信するお手伝いをする活動(Acts)を行っている。今回はそんな推しポケモンの活動を見に行ってきたのでその様子をお届けする。
文/写真:東出真
編集:古川智規(バスマガジン編集部)
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■今さらながらポケモンって?
「ポケットモンスター」にはどのようなイメージをお持ちだろうか。ポケモンことポケットモンスターは1996年2月27日にゲームボーイソフト「ポケットモンスター赤・緑」が発売されたのがその始まりだ。
以降ニンテンドーDSからニンテンドーSwitchとハードを変え、ソフトの累計出荷本数は4億8,900万本以上、また同様に展開されたカードゲームも世界中で大ヒットとなり累計製造枚数は750億枚以上という売り上げをあげている。また1997年からはじまったアニメシリーズも人気の火付け役となり現在では世界190ヶ国という国々で放映されている。
■行先は鈴鹿サーキット?ではない!
着いたのは近鉄白子駅だ。ここからはバスに乗換えだ。駅前に出ると乗り場には既にバスを待つ行列ができていた。しばらく待っているとロータリーからバスが1台やってきた。今回乗車する鈴鹿サーキット行きの路線バスである。15人ほどが乗車したところで出発時刻となりバスは出発した。
この路線は近鉄白子駅と鈴鹿サーキットを結ぶ路線で、遊園地としてこのバスに乗ったことのある方もいるのではと思う。またモータースポーツの聖地でもある鈴鹿サーキットへ乗用車やバイクなどマイカーで訪れた方も多いだろう。多客期であるF1などの開催時には臨時バスも運行されその様子は以前にもバスマガジンでお届けした。
白子駅を出たバスは駅前の通りを西へと向かう。風景は駅前の商店街から住宅地へ、そして徐々に緑が多くなっていく。行き先は鈴鹿サーキットなのだが生活路線でもあるので途中のバス停での乗降もあり、気がつけば乗っているのは筆者を含めて数人となっていた。そして終点のバス停から1つ手前、「青少年の森口」バス停で下車した。
■ダイセーフォレストパーク
バス停から横断歩道を渡ったここが目的地であるダイセーフォレストパークである。正式には鈴鹿青少年の森といい三重県と鈴鹿市が明治100年を記念して、昭和47年に開園した総合公園である。鈴鹿サーキットの隣に位置し、大きな道伯池を囲んだ園内を巡る散策路、多目的に使えるグラウンド、キャンプ場など51.3haが整備されている。
もしかしたら鈴鹿サーキットに来た際に立ち寄った方もいるだろう。そして現在は2023年2月からダイセーホールディングス株式会社がネーミングライツを取得したことに伴い、愛称が「ダイセーフォレストパーク」となった。
■ミジュマルは「みえ応援ポケモン」だった!
その中央にある芝生広場に向かうと大きな建造物などが見えてきた。これがこの日オープンした「ミジュマル公園inすずか」である。ミジュマルとはポケモンのキャラクターでラッコポケモンに分類されている。
2021年12月にミジュマルが「みえ応援ポケモン」に任命され、現在は県内で各種コラボグッズの販売や鉄道「ミジュマルライナー」「ミジュマルトレイン」、また三重交通路線バスでミジュマルのラッピングを施したバスが運行されるなど積極的に活用されている。
ちなみにこのミジュマルが三重県の応援ポケモンに選ばれたのは「三重」がミジュウとも読め、「ミジュマル」の名前と親和性があること、おなかに貝のような見た目の「ホタチ」を持つ特徴があり、真珠貝や牡蠣など貝類をはじめとした海の幸にも恵まれている三重県をPR・応援するのに合っている、ということでだったそうである。
そして今回そのミジュマルを用いた公園を設置することになり、この鈴鹿市ダイセーフォレストパークと鳥羽市の鳥羽港・佐田浜新港緑地にミジュマル公園が整備された。各県の応援ポケモンをモチーフにした公園は全国で5県目、現在7園あるが中部地方では初の設置となる。また株式会社ポケモンの「My First Pokemon プロジェクト」の一環として行われ、これは三重県へ寄贈という形で贈られた。
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