ド迫力の水陸両用バス! 必要な免許と構造はどうなってる?

上陸のほうがシビアか?

 水上から上陸するときは、スロープを駆け上がればいいだけなのだが、水上と違い車輪が左右同時に着かないとバランスを崩してしまうので操縦はシビアなようだ。

 上陸地点に近づいたら微速前進で風を読みながらスロープに向けて正対する。そしてバスのエンジンを始動し、風に流されないように舵を取り車輪がスロープに完全に着いたことを確認したら、ゆっくりとバスのアクセルを踏みスロープをエンジンの駆動力で登る。完全に陸上に上がったのを確認して、船舶の機関を停止する。

運転席には自動車用と船舶用が混在
運転席には自動車用と船舶用が混在

 あとはバスの運転と同じだ。道路に出ると道路交通法に従って走る。ちなみに水上では航行する水面により異なるが、海上衝突予防法・海上交通安全法・港則法と水面の属する自治体の条例等に従い操縦する。

路線バス利用がムリなワケとは

 陸上ではバスとして走れるが、前述したように重心が高く安全のためにそれほど速度は出せないために、水陸両用でバス停や運河の桟橋に止まりながら路線バスとして走るには若干無理がある。

陸上での全面光景
陸上での全面光景

 よって現在では貸切車として観光路線で運行(運航)するしかないが、海や湖から眺める光景は道路からのものとは一味違う。また着水の迫力や水上から陸上に連続して走る乗り物に不思議さを感じるので、機会があれば乗車・乗船してみてはいかがだろうか。

【画像ギャラリー】迫力満点の水陸両用バスはどうなっているのか?(14枚)画像ギャラリー

最新号

【9月20日発売】巻頭特集は「東急バス」!! ほか楽しいバスの企画満載の バスマガジン126号!!

【9月20日発売】巻頭特集は「東急バス」!! ほか楽しいバスの企画満載の バスマガジン126号!!

バスマガジン Vol.126は9月20日発売!! 美しい写真と詳細なデータ、大胆な企画と緻密な取材で読者を魅了してやまないバス好きのためのバス総合情報誌だ!!  巻頭の[おじゃまします! バス会社潜入レポート]では、東急バスを特集。東京都から神奈川県において都市部から住宅地、田園地帯まで広いエリアを綿密なネットワークを展開、さらに高速路線バスやエアポートリムジンも大活躍。地域住民の足としてはもちろん、首都圏の動脈ともいえる重要な存在だ。  続く特集は、ついに日本に上陸しさらに種子島での運行が決まった、ヒョンデの電気バス[ELEC CITY TOWN]の試乗インプレッション。日本におけるヒョンデの本拠地である横浜・みなとみらい地区で、徹底的にその性能を確認した。  バスの周辺パーツやシステムを紹介する[バス用品探訪]では、なんと排出ガスからほぼ煤が出なくなるというエンジンオイルを紹介。この画期的な商品「出光アッシュフリー」について、出光で話わ聞いてきた。  そして後半カラー特集では、本誌で毎号、その動向、性能を追跡取材してきた「カルサンe-JEST」。このトルコ製小型電気バスがついに、運行デビューを果たした。その地は長野県伊那市と栃木県那須塩原市。今後の活躍が期待される出発式を紹介する。