自動運転技術でバス運転士問題は解決するのか? 身体をはって実証実験に参加!!

自動運転技術でバス運転士問題は解決するのか? 身体をはって実証実験に参加!!

 バスの運転士不足の切り札になるかどうか、その将来性に期待が高まる自動運転は、各地で実証実験が行われている。今回は一般向けの体験乗車に参加したので、その模様をお届けする。

文/写真:東出真
編集:古川智規(バスマガジン編集部)
(詳細写真は記事末尾の画像ギャラリーからご覧いただくか、写真付き記事はバスマガジンWEBまたはベストカーWEBでご覧ください)

■自動運転の実証実験に参加!

両運転台の鉄道車両に似たスタイル?
両運転台の鉄道車両に似たスタイル?

 今年10月に開催されたジャパンモビリティショーは好評のうちに終了したが、前回までは東京モーターショーという名称だった。それは自動車の展示会という位置づけから大きく変更し、他産業やエンターテインメントを組み合わせた未来の日本を体感する場という形での開催となった。

 モビリティ産業、ひいては人やモノの移動や輸送に対する概念や考え方は変化しつつある。その身近なものとして自動運転があるが、ここ最近は各地で実証実験が行われている。今回はその中で一般向け乗車体験に参加してきたのでその様子をお届けする。

なかなか画になる銀杏並木
なかなか画になる銀杏並木

 今回乗車するために訪れたのは三重県四日市市にある近鉄四日市駅。駅前では東海地方で初めて事業化決定された「中心市街地再開発プロジェクト」におけるバスターミナル事業『バスタ四日市』の大規模な工事が行われている。

 完成時期は未定であるが完成すれば道路の中央にバスターミナルが、交差点上には円形のデッキが設けられ、周辺に点在するバス乗り場やタクシー乗り場が1ヵ所に集約される。今回の実証実験の乗り場は、その中の南バスのりばに設置されている。

 四日市市で実施された自動運転車を2台使用し、近鉄四日市駅とJR四日市駅の2ヶ所を結ぶ路線を設定し走行を行った。1周1時間というダイヤに設定し、途中1ヵ所の停留所で乗務員の交代を行う。まず乗車するには事前登録が必要となる。

大型バスと並ぶとまだまだ非力か?
大型バスと並ぶとまだまだ非力か?

 専用サイトにアクセスし、希望日時を選んで予約すると2次元コードが発行される。それを乗車前に乗務員に見せることで乗車手続きが完了とするという流れだ。筆者は日曜日に乗車したが、土日は事前予約することができたので現地で空きが出るまで待機する、といったこともなく乗車できた。

■バスというよりアトラクション?

バスというよりアトラクション?
バスというよりアトラクション?

 乗車便には他に2人と、当日受付で乗車した1人の合計4人であった。そのほかに車両の関係者と実証実験に協力している三重交通と三岐鉄道から1名の乗務員で計2名の乗務員も同乗した。出発時間になるとブザー音のあとに動き出した。

 感覚は未来の乗り物というよりは、なんとなくアトラクションの乗り物に似ている。バス乗り場のロータリーを1周して交差点で停車した。信号が青に変わると独特の振動でゆっくりと動き出した。

ゆっくりと定速で走る感じ?
ゆっくりと定速で走る感じ?

 特徴的な形をした車両なので、歩道を歩く人からの視線をかなり感じる。最高時速18kmということであったが遅いという感じはあまり受けない。レーンを恐々走っているというよりは、のんびりと一定の速度で進んでいるという感じだ。近鉄四日市駅を出てJR四日市駅との間に差し掛かると市役所が近くなってきたので道路左側に停車した。

 市役所の建物の中に遠隔監視をしている拠点があるとのことで、乗務員2名はここで交代となった。再び動き出すとJR四日市駅には約15分ほどで到着した。筆者はここで一旦下車し、もう1台の車両にも乗車するためしばらく待つこととした。

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