関東圏のお手軽クルージング「東京湾フェリー」の久里浜港へはバスで行けるのか?

関東圏のお手軽クルージング「東京湾フェリー」の久里浜港へはバスで行けるのか?

 海の主要交通手段であるフェリー。もちろんクルマやバイクがなくても利用できるが、問題は港までの交通手段。東京湾フェリーの久里浜港の場合はどうなっているだろうか。

文・写真:中山修一
(現地取材時の詳細写真ギャラリーを含む写真付き記事はバスマガジンWEBまたはベストカーWEBでご覧ください)

■ちょっとした非日常がウレシイ名航路

2023年から黒船仕様になった東京湾フェリー「しらはま丸」
2023年から黒船仕様になった東京湾フェリー「しらはま丸」

 国内屈指の海上交通の要衝である東京湾。大小様々な種類の船舶が行き交うこの湾内に、神奈川県と千葉県をショートカットする航路の東京湾フェリーがある。

 東京湾の境界線は、神奈川県三浦市の剱埼〜千葉県館山市の洲崎の間とされているが、東京湾フェリーはその境界線に比較的近い、久里浜港〜金谷港を結んでいる。

 航路の距離はおよそ11.5km。全長79m・3,500tクラスの、乗用車のみで最大105台まで搭載できるフェリーが就航している。

 場所柄のんびりした雰囲気から旅情があふれ、40分ほどの短い所要時間ながらも、お手軽に都会の喧騒を忘れて非日常が楽しめる名航路の一つだ。

■何気に駅から近い久里浜港

 そんな東京湾フェリーに久里浜港から徒歩で乗船しようと思った際、どんな行き方が選べるだろうか。まず、久里浜港の立地を見ていくと、京浜急行線の京急久里浜駅が最寄りになる。

京急久里浜駅前のバスターミナル
京急久里浜駅前のバスターミナル

 駅から港まで約2kmと、それほど遠いわけではなく、荷物が軽いまたは手ぶらで、天気の良い日なら歩いて行ける範囲に十分収まり、徒歩もアクセスの選択肢に含めて良さそうだ。

 とはいえ徒歩移動に必要な条件から外れるケースも多々考えられるわけで、そんな時は公共交通機関を頼りにしたいが、そこはちゃんと路線バスがフォローしてくれるので安心だ。

■そこそこ充実!? な交通アクセス

 東京湾フェリーの乗り場に最も近いバス停は、フェリーターミナル出入口の前に置かれており、停留所の名前もそのまま「東京湾フェリー」。

 この停留所には、京急バスの「久7」系統と「久8」系統が発着している。久7系統は京急久里浜〜東京湾フェリーが全区間で、停留所6箇所・所要時間10分のミニ路線だ。

フェリーターミナルの前まで京急バスが乗り入れる
フェリーターミナルの前まで京急バスが乗り入れる

 一方の久8系統での東京湾フェリー停留所は経由地となっており、バスは更におよそ2.5km先の野比海岸まで行く。また、久8のみ京急久里浜から250mほど離れたJR久里浜駅にも立ち寄る。東京湾フェリーまでの所要時間は約11分。

 系統ごとに経路も異なるが、東京湾フェリー停留所へ向かう結果は同じになるため、どちらの系統に乗っても、久8での乗り過ごしに気を遣うくらいで、さして問題はない。運賃は両系統ともに240円だ。

 いずれの系統も昼間は大体1時間に1本のペース。とはいえ久7と久8が数珠繋ぎになるような時刻設定ではなく、両方合わせると大体30分おきに、東京湾フェリーへ向かうバスが京急久里浜駅から出ている(その逆も然り)ことになる。

 船のほうは便数が曜日や月によって変わり、2024年1月現在で平日14往復もしくは7往復。それに対してバスは平日1日30本以上ある。

 フェリーの発着に間に合うよう時刻を合わせることも可能であるが、感覚的には好きなタイミングを選んで、いつでも港にバスで行ける/港から駅に向かえる交通アクセス環境が整っているわけだ。

【画像ギャラリー】京急バスでつなぐ久里浜〜金谷航路(7枚)画像ギャラリー

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