JR各社のダイヤ改正というと春のイメージされるが、高速バスのダイヤ改正は道路の開通や利用度の変化によるものもあり必ずしも春というわけではない。詳細は予告はされるので乗車前に確認することが大事だが、今回はダイヤ改正により変化のあった「広島ドリーム名古屋号」に乗車したのでレポートする。
文/写真:東出真
編集:古川智規(バスマガジン編集部)
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■満席の広島ドリーム名古屋1号
今回の出発地は名古屋駅だ。そしてやってきたのは新幹線の改札寄りにある太閤口のJRハイウェイバスのりばである。ジェイアール東海バスのターミナルとして、毎日多くのバスが発着しており、白と青のJRバスが並ぶ。しかし共同運行のバスもやってくるので実にカラフルだ。
そして夏休みに入ったこともあり、夜行バスはどの方面も画面に満席の文字が並ぶ。待合室や各ホームに長い列が出来る中で、筆者も乗車するバスへと向かう。ちょうど東京駅行きのドリーム号が出発していったところで、後ろに待機していたバスが入ってきた。これが今回乗車する広島ドリーム名古屋1号である。
乗務員が降りてきて改札が始まると少しずつ列が動き出した。最近はQRコードを表示する形が多いため、処理もスムーズに進む。その間にも係員によって荷物の積み込みも行われ、順調に乗車していく。このバスも今日は満席であるが、特に問題なく全員が乗車を済ませたようだ。
トランクが閉められたあと乗務員が人数の確認を行うとバスは出発した。いつものようにアナウンスが流れ、行程の案内と車内設備の説明が行われる。今日は満席ということで、全ての席で隣りがいるのだが、座ってみるとそれほど窮屈さは感じない。シートピッチもそうだが、横幅もしっかり確保しているし、ヘッドレストが装備されているのでなかなか居住性は高い。
またこの車両は今年導入された新車ということで、全座席が3点式シートベルトになっている。さらに新保安基準対応で乗用車のように急ブレーキや衝突時にベルトがロックされる仕組みが取り入れられており、安全面でも向上している。
夜行バスでシートベルトをしながら眠るというのはなかなか違和感を感じ、寝付きにくいという気持ちもあるが、これはバスという乗り物に乗っている以上は、法律で定められたルールなので遵守したい。
■最初の降車休憩
バスは一般道から高速道路へと入る。走り出して30分ほど、23時過ぎに最初の休憩場所である東名阪自動車道の大山田パーキングエリアに到着した。ここで約10分の休憩が取られ、乗客はトイレやコンビニに買い物に行くなど慌しく降車していった。駐車場にはこのバスのみだったので、別のバスに誤乗こともなさそうだ。
またバスの前面には行き先と共に発車時刻が表示されていて、降りてからも時間を確認することができるのでありがたい。再び乗務員による確認のあとバスは出発した。ここを出発すると車内は消灯となる。筆者もしっかりと寝る体勢になって就寝した。
■2度目の降車休憩
次に目が覚めたのは車内に放送が流れた頃であった。2回目の降車ができる休憩場所が近くなっていた。この間にも数回停車しているのだが、そこは乗務員の休憩と車両点検のための運転停車なので、乗客は降りることができない。その後に着いたのは、広島県東広島市にある山陽自動車道小谷サービスエリアだった。
時刻は5時25分で既に外は明るくなっていた。ここでも約10分の休憩時間が取られた。外は明るいのでフロントガラスに出発時刻の札を取り付けて知らせるようになっていた。なんとか眠い体を起こすように急いで施設へと向かった。
ここでも出発前に乗務員による確認が行われたあと、「この先の途中バス停で降車したい場合はお知らせ下さい」という旨の案内が流れるが、降車希望はなく途中は通過して広島駅へと向かうとことになった。
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