ひとつのバス事業者を掘り下げて紹介する、バスマガジンの名物コーナー。今回は2016年に遡って、11月発売号で掲載した、ジェイ・アール北海道バス編を振り返って紹介する。
(記事の内容は、2016年11月現在のものです)
白地にブルーの、東海山陽道新幹線のようなツートーンカラーのバスが、ジェイ・アール北海道バスが運行する路線バスだ。そしてココにはもちろん、伝統のツバメマークが記される。
降雪地域であるため、ノンステップ車も増えつつあるが、ワンステップ、ツーステップ車が多く活躍している。
構成・執筆・写真(特記を除く)/加藤佳一(B.J.エディターズ)
※2016年11月発売「バスマガジンVol.80」より
【画像ギャラリー】ジェイ・アール北海道バスが所有するバスをイッキ見! バス会社潜入レポート ジェイ・アール北海道バス編【所有車両/一般路線車2】
■長尺ワンステとノンステが主力 移籍車も活躍する一般路線バス
●一般路線カラー/ノンステップバス
日野 QPG-KV290Q1 537-6930/札幌200か4473 手稲営業所/一般路線
一般路線バスは国鉄時代から長尺タイプが選択され、寒冷地であるため、民営化された87年式まで非冷房だった。国鉄バスでは少数派の前中引戸および1人掛けシート主体の称号52形が中心であるなど、当時から都市型輸送に適した仕様が特徴的だった。
93年に初めて三菱車を採用。98年からはワンステップバスが導入されている。03年に札幌市交通局琴似営業所の移管を受けたことで、多数の市バス車両が転入。自社車両になかった日産ディーゼル車、ノンステップバスを含むCNG車を保有することとなった。
これを機会にノンステップバスを積極的に導入。日産ディーゼル車も少数ながら増備された。しかしCNG車は新たに採用されることはなく、経年とともに全廃された。代わって08年から、ハイブリッドノンステップバスが導入されている。
●一般路線カラー/ワンステップバス
三菱ふそう QKG-MP35FP 524-6911/札幌200か4409 琴似営業所/一般路線
なお、ワンステップバスとノンステップバスでは路線環境に合わせ、2人掛けシート主体の称号53形が一定数採用されている。またワンステップバスは長尺タイプを基本とするが、狭隘路の多い手稲には、積雪期の走破性を考慮して中尺タイプも配置されている。
91年には全国のJRバスで初となる中古車両を購入。バス分社後は毎年、首都圏の事業者やJRグループ内からの移籍車両が採用されてきた。これらの車両には暖房の増設や側面表示器の移設など、自社購入車と装備を揃える改造を実施。
近年はワンステップバスやノンステップバスが移籍し、最新のバリアフリー車両に準じた室内仕様に仕上げられている。ただし、中古購入は13年で終了している。
様似管内の日勝線では、こうした移籍車と札幌都市圏から転じた自社発注車が活躍する。また深川管内の深名線では、バス転換時に新製されたエアロバススタンダードデッカーの経年に伴い、中型のメルファが投入された。
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