便利だけど注意!! バス運賃箱に潜む落とし穴3選

女子はハンドバッグの底に注意?

 次に特に女性に多いという信じられない事例を紹介する。満席の路線バスで立席でごった返しているラッシュ時のバスでの話だ。

 女性でハンドバッグの底面にICカードを忍ばせて(ICカード用のポケットが備わる場合もある)いる方を見かけることがある。バッグを運賃箱や自動改札機に乗せるようにタッチすればよい非常に便利な構造だ。

運賃箱の付近に立席する場合は注意!
運賃箱の付近に立席する場合は注意!

 しかし満員バスで運転席の近くで立っている際に、ついついハンドバッグを運賃箱の上に乗せてしまう女性がいる。乗せないまでもバッグを肘に引っ掛けたまま底を近づけてしまうケースは多い。満員なので運転の邪魔にならなければいいじゃないか、仕方がないじゃないかと思われるかもしれない。

混雑時はバッグの底に注意?
混雑時はバッグの底に注意?

 ところが知らない間にバッグの底に忍ばせたICカードと運賃箱が通信をしてしまい、もう1度運賃が差し引かれている可能性があるとしたらどうだろうか。

 ICカード乗車券にはループ状のコイルが仕込まれており、非接触式の場合はカードリーダーにカードを近づけると、リーダーからの電波を受けて電磁誘導で発生する電力を利用して一瞬で通信する仕組みなので、くれぐれもハンドバッグは運賃箱に乗せないようにしたい。

最先端技術だからこそのワナ

 以上の事例は運転士が経験したごく一部に過ぎないが、何でもこなしてしまう多機能運賃箱には最先端のキャッシュレス技術がふんだんに盛り込まれている。それゆえの思わぬワナもあるので、お気を付けいただきたい。

チャージの時も申し出てください
チャージの時も申し出てください

 運転士もカードリーダーを手でふさいで、それらしい乗客(子供連れや家族連れっぽい人)が乗車する際には誤タッチを防ぐように努力はしているが、常時それもできないので通常とは違う精算方法の際は、タッチせずに申し出ていただければ運転士もスムーズに操作ができる。

【画像ギャラリー】【バス運転士目線シリーズ】当たり前になった運賃箱のIC カードリーダーには実はとんでもない落とし穴が!!(4枚)画像ギャラリー

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